神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

トンデモ

原田実と龍谷大学UFO超心理研究会コスモス

今日はUFOの日なので、それにちなんだ話題を。 『THE SORP '84』1号(1984年10月)という冊子が手元にある。SORP(Students' Organization for Research on Psiの略称)の発行。同会は、関西における超常現象研究の大学サークルの連合で、同誌はその論文集。…

SF界の書物蔵と館界の藤倉珊の二人

富士倉、じゃなかった、藤倉珊氏が余桁分彌名義で書いた『日本SFごでん誤伝』(TDSF叢書発行委員会、平成元年8月)が出てきた。ネットでも内容は読める。ただし、書名索引、人名索引、解説(瑣松作京)、藤倉氏の住所及び本名(?)が記載された発行所名を含…

海城が生んだ怪人と快人

スメラ学塾を創設した小島威彦は、海城中学校出身者だった。小島の自伝『百年目にあけた玉手箱』第一巻によると、 僕の通う海城中学は日露戦争の頃では、海軍の予備門のような学校だったが、日比谷公園の裏に府立一中と並んで、徳川期の大名屋敷の門をそのま…

トンデモだった戦争文化研究所と『戦争文化』

昭和14年3月『戦争文化』が創刊された。編輯兼発行人は麹町区有楽町一ノ四 戦争文化研究所 今藤茂樹。発行所は戦争文化研究所、発売は京橋区銀座西五ノ五菊地ビル内 世界創造社。創刊号の目次は、 グラビア特輯 撮影 深尾重光 日本を繞る世界戦争問題 戦争文…

天津教と安江仙弘

ウィキぺディアの安江仙弘の項には書かれていないが、安江も竹内文献の信奉者の一人であった。『真崎甚三郎日記』によると、 昭和10年4月19日 安江中佐約束通来訪しあり。水戸竹内家宝蔵の古物神代文字等に就て研究し、日本の建国に就て最早一点の疑ふ余地な…

国際人藤澤親雄がトンデモに至る道

小田光雄「古本夜話113」は、「藤沢親雄、横山茂雄『聖別された肉体』、チャーチワード『南洋諸島の古代文化』 」。小田氏が言及している大塚英志『偽史としての民俗学―柳田國男と異端の思想』について一言。大塚氏は、『柳田國男伝』から「大正十年(一…

反ユダヤ主義を貫き通した四王天延孝

小田光雄「古本夜話112」は「 四王天延孝『猶太思想及び運動』と内外書房」。四王天のこの本の出版祝賀会が昭和16年8月に開かれたことが、真崎甚三郎の日記に見える。 昭和16年7月17日 渡辺十二時半に来訪、来月四王天の著書出版の祝賀会を行ふにつき、予…

真崎甚三郎日記に見る古賀政男・治朗兄弟と酒井勝軍

小田光雄氏の「古本夜話110」は、「酒井勝軍と内外書房『世界の正体と猶太人』」。 僭越ながら補足させていただくと、 ・酒井の思想遍歴については、久米晶文「神々の狂宴 酒井勝軍と酩酊の日本近代史」という詳細な研究があり、近く単行本化(新人物往来…

小谷部全一郎『日本及日本国民之起原』が発行10年後に発禁処分になった理由

小谷野敦『久米正雄伝』491頁に「日ユ同祖論」が出てくる。昭和19年10月21日、いとう句会で日ユ(日本−ユダヤ)同祖論で盛り上がったが、久米だけがその本を知っていたという。この典拠は徳川夢声の日記で、 昭和19年10月19日 「日本及日本国民[之]起原」ト…

真崎甚三郎と中山忠直

中山忠直は、真崎甚三郎の日記にも出てくる。 昭和14年8月10日 八時山本大将来訪、明日より帰省すとて中山忠直著「我が日本学」を持参す。 8月12日 中山八時に来訪、国旗に揮毫依頼と其の著にして没収せられたる「我が日本学」を持参。同書は我が皇家の祖先…

日本ピラミッドの父梅田寛一

酒井勝軍『太古日本のピラミツド』(国教宣明団、昭和9年7月)によると、 事の起りは本年三月下旬、日本天皇の世界君臨に係はる講演を京都に試みたる時列席の一人元代議士梅田寛一氏の口から、氏の郷里広島県下に一大ピラミツドが実在し居る由を余は耳にした…

戦時下の中山忠直と小辻節三

白柳夏男編『戦争と父と子 白柳秀湖伝』所収の『東京籠城日記』によると、 昭和20年2月5日 寺島と談半ばにしてヘブライ博士(小辻)と称するもの、沼津なる中山忠直の原稿を持参、混雑の事情を話し玄関にて帰す。 元気横溢せる千倉氏が漸く悲観の色あるも爆…

藤野七穂により解かれた『失われたムー大陸』中のキリスト日本渡来説の謎

日本におけるムー大陸説の受容史については、何度か書いてきたところである。 実はトンデモ本も書いてた仲小路彰(2006年5月4日) トンデモ・バスター島田春雄がシュメールを斬る!(2006年6月6日) 幸田露伴とムー大陸(2006年6月15日) 日本における「ムー…

竹内文献について語る入江種矩

小川平吉の日記に竹内文献と思われる記述があった。 昭和12年11月1日 夜入江氏来訪、晩餐を共にす。神代史、竹内文庫の談あり。 「入江氏」は、13年11月16日の条に「増田一悦、入江種矩氏等来訪」とある入江種矩と見てよいだろう。入江種矩は、大内義郷『神…

小林秀雄はデニケンの古代宇宙飛行士説三部作を読んだか

現国の問題に使われた小林秀雄の文章の難解さに泣かされた者としては、丸山眞男よりも小林をひっぱたいてほしいものである(笑)。さて、そんな小林が、エーリッヒ・フォン・デニケンの角川文庫版を所蔵していたと聞くと、驚く人もいるだろう。自分で買った…

皆川博子さんの父塩谷信男と竹内文献

皆川博子さんの父塩谷信男の弟は、塩谷勉といい、九州大学農学部教授であった。心霊研究家でもあり、『霊は生きている』(地球社、平成元年11月)という著作がある。同書の「私と心霊・五十年前」*1によると、信男は、昭和6年渋谷に内科医院を開業後、西洋医…

竹内文献の社会史

森本和男『文化財の社会史 近現代史と伝統文化の変遷』(彩流社、2010年6月)なる本にびっくら。「第12章戦時下の史跡保存」、「第14章日本の中国侵略と文化財」に、上記、竹内文献、富士文献、契丹古伝などの偽書の信奉者としての藤澤親雄や中里義美らが登場…

中山忠直の父中山忠愛=中山忠也だった

浦西和彦編著『石川近代文学事典』の中山忠直の項に、「父の中山忠也は漢方医学者」とあって、ヨコジュンさんは父は小学校教師の中山忠愛としているので、この項を書いた浦西氏は間違いが多いなあと思ってしまった*1。しかし、よくよく調べると中山忠愛=中…

日本初のUFO研究団体だった松村雄亮の空飛ぶ円盤研究グループ

日本のUFO研究史を書き換える発見かもしれない。某年鑑の昭和34年版に宇宙友好協会が出てくるが、その前年分を見ると、同協会は出てこないが、空飛ぶ円盤研究グループという団体について次のような記載がある。 空飛ぶ円盤研究グループ(Flying Saucer …

満鉄図書館員と内山若枝

川上初枝は若林不比等と結婚して、若林初枝となる。のち、若林と離婚又は死別して、日高輝忠と再婚。日高初枝となったはずだが、三村三郎によると日高みほと名乗っていたようである。このほか、小田秀人の戦後の回想によると、初枝は内山若枝と名乗っていた…

酒井勝軍とハルマゲドン

小磯国昭の自伝『葛山鴻爪』に、シベリア出兵で英語の通訳官の酒井勝軍と初対面したことが書かれている。 酒井君は特色を帯びたクリスチャンであつた。其の出生地は山形県の上の山で、其の実家は往年筆者が両親に伴はれて住んでゐた鏡橋の同じ家であるといふ…

酒井勝軍のエピゴーネン石河光哉

大大阪本として知られる伊達俊光『大大阪と文化』(金尾文淵堂、昭和17年6月)に驚くべき記述がある。昭和10年10月23日大阪市公民大学での講演「東西藝術の交流」の大意だが、その中の次のような記述。 (略)ピラミツドの元祖も我日本に存在せりと云ふ説を…

戦時下の心霊実験と小田秀人

ma-tango氏が外国の心霊ネタを書いていたので、わしは大日本帝国の心霊ネタを出しちゃう。 満鉄理事の後、貴族院議員となった大蔵公望の日記に小田秀人の名前が出てくる。大蔵が世界紅卍字会後援会の理事だった関係のようだ*1。 昭和14年3月20日 八時、遠藤…

女皇道主義者川上初枝=日高みほだった。

ma-tango氏の教示により9月24日に言及した女皇道主義者川上初枝は、大陸女浪人日高みほと同一人物と判明。 確かに、三村三郎の『ユダヤ問題と裏返して見た日本歴史』によると、日高みほの別名として、川上初枝、篁白光*1が挙がっている。三村によれば、日高…

小谷部全一郎の再婚相手

小谷部全一郎が晩年ユダヤ人と再婚したという噂があったが、吉田巌の日記*1にも出ていた。 昭和13年7月7日 午前十時頃郵着の小谷部先生の結婚御披露状を拝読してよめる 9月2日 小谷部先生のおくさんをユダヤ人なりと東京にてのうわさ。 (参考)2006年3月10…

『フォーチュン』にも登場していた藤澤親雄『神国日本の使命』

高島秀之『嫌われた日本 戦時ジャーナリズム』(創成社新書)によると、『フォーチュン』1944年4月号の日本特集号の「平均的日本人」に藤澤親雄の『神国日本の使命』が出てくるらしい。 とりわけ、フジノ氏が気に入っているのは、一つは大政翼賛会の理論家で…

廣田弘毅の私設顧問だった増田正雄

昭和9年当時宇都宮の第十四師団長だった畑俊六の日誌(『続・現代史資料(4)』)に増田正雄が出てきた。 昭和9年1月5日 増田正雄氏来訪、語る処に依れば、 i)、広田外相は対蘇とは戦争となるが如きことなく平和的に折衝すべき自信を有し、又北鉄交渉は成立…

報知新聞南方調査会

片岡貢の南方調査会について、正体が判明した。『全国国家主義団体一覧 昭和16年10月現在』の「興亜団体」の部に「報知新聞南方調査会」の記載がある*1。 報知新聞南方調査会 麹町区有楽町 報知内綱領目的 本会は亜細亜大陸の南部、太平洲・太平洋南方の諸嶋…

トンデモ本の殿堂狩野文京堂

林哲夫画伯の「daily-sumus」に出てた京都の狩野文京堂。初めて行った時、今で言うところのトンデモ本の山で驚いたものである。左側の入口から入った所の棚に、神代文字や反ユダヤ主義、日ユ同祖論などの本がてんこ盛りだった。酒井勝軍や包荒子*1らの本、『…

慶應義塾図書館員井上芳郎と柳田國男の深い交流

慶應の窓際図書館員で『シュメル・バビロン社会史』の著者である井上芳郎については、2006年7月8日、同年9月21日に言及したが、『炭焼日記』にあるように柳田國男と親しかったようだ。柳田の年譜(『柳田国男伝別冊 年譜・書誌・索引』)にも井上の名前があ…