神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『旬刊写真報知』(報知新聞社出版部)掲載の挿絵に注目!

何度か話題にした『旬刊写真報知』(報知新聞社出版部)は、挿絵画家にも注目すべきである。3巻11号,大正14年4月15日は、斎藤五百枝、橘小夢*1、清水三重三、牛島一水。同巻24号,同年8月25日は、清水、斎藤、橘である。この他、家蔵の号には、牛島一水、太田…

怪談好きの小山内薫が語るフロイトの弟子にしてゴーストバスターのT女史

昨日は幽霊の日だったそうで、1日遅れで小山内薫が語る怪談話をネタにしよう。 東雅夫編『お岩:小山内薫怪談集』(メディアファクトリー、平成21年5月)は、小山内が大正8年8月から9年1月まで『万朝報』に連載した「お岩」から亡くなる昭和3年までに執筆した…

『近代出版研究』2号(皓星社発売)の「横山茂雄ロングインタビュー」への補足

『近代出版研究』2号(皓星社発売)は、今年3月に発行された。もう4か月近く経つことになる。次号の編集も着々と進められているようだ。巻頭の横山茂雄ロングインタビュー「川島昭夫・吉永進一らとの交友、そして古本収集話」を皆様お読みいただけたでしょうか…

江口榛一から臼井喜之介宛献呈『故山雪:歌集』ーTHE KYOTOで「京都・左京区研究」始まるー

いつもお世話になっている三密堂書店の100円均一台。ここで拾うべきは、くろっぽい雑誌か小冊子だと思う。しかし、たまには単行本を買うこともあって、江口榛一『故山雪:歌集』(世界文庫、昭和35年12月)も昨年だったかに見つけたそんな1冊である。 最初は…

大正14年『旬刊写真報知』に掲載された光吉夏弥の舞踊記事ーー澤田精一『光吉夏弥』(岩波書店)への補足ーー

古書鎌田で買った『旬刊写真報知』3巻11号(報知新聞出版部、大正14年4月)と同巻24号(同部、同年8月)には、光吉夏弥「近代舞踊図考」が掲載されていた。どちらもコラムで、前者は「スケーテイング・リンク」、後者は2個所の「WELCOME DENISHAWN」である。「DENIS…

岩井宏實国立歴史民俗博物館教授と九十九豊勝東洋民俗博物館長

昨年12月から今年の2月にかけて、静岡県富士山世界遺産センターで「博士の愛した富士山ーフレデリック・スタールと九十九コレクションー」が開催された。九十九豊勝(号黄人)の四男で東洋民俗博物館理事長の九十九弓彦氏による公開講座「父、九十九黄人を語る」…

明治44年大阪大谷派本願寺別院内の伏見仏教青年会で開かれた近角常観の講話

5月のみやこめっせの古本まつりで玉城文庫から買った紙ものは、もう1枚ある*1。大阪大谷派本願寺別院内の伏見仏教青年会で開かれる近角常観の講話の案内である。玉城文庫から500円で入手。伏見というと京都かと思ってしまうが、同別院は大阪市伏見町にあった…

早稲田大学文学部長五十嵐力が残した学生による日本伝説集

古書鎌田から入手した『旬刊写真報知』3巻24号(報知新聞社出版部、大正14年8月)には、「幽霊を見た話」として様々な怪談が載っている。その中に、四国のある寒村で若者達のいたずらにより沼に沈められ死んだ「おきく」のすすり泣く声が毎夜聞こえるという伝説…

江見水蔭の時代小説が載った『旬刊写真報知』(大正14年)

古書鎌田から『旬刊写真報知』3巻24号(報知新聞社出版部、大正14年8月25日)を購入。「江見水蔭のサンカ小説 - 神保町系オタオタ日記」でサンカ小説かもとした江見水蔭「丹那山の怪」が載っていたからである。しかし、残念ながらサンカ小説ではなく、時代小説で…