神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

南木芳太郎と山田寅次郎ーー『明治の男子は、星の数ほど夢を見た。ーーオスマン帝国皇帝のアートディレクター山田寅次郎ーー』を読んでーー

堂島の本おやで10月20日まで開催中の「本のヌード展」で購入した和多利月子『明治の男子は、星の数ほど夢を見た。ーーオスマン帝国皇帝のアートディレクター山田寅次郎ーー』(産学社、平成29年。以下「本書」という)。挟み込まれた説明文によると、深紅のカバ…

黒岩比佐子さんを好きになった人達

黒岩比佐子さんが亡くなられて7年が過ぎた。日々の雑事に追われて思い出すことも少なくなってしまった。それでも、大阪古書会館の古書展で黒岩さんを古本道に導いた中島俊郎先生にお会いすると黒岩さんのことが思い出されたりする。その他、最近黒岩さんの名…

『書物礼讃』を印刷した唐舟屋印刷所の堀尾幸太郎・緋紗子兄妹ーー高橋輝次『古本こぼれ話〈巻外追記集〉』への更なる追記ーー

本は人生のおやつです!!(略して「本おや」)で購入した高橋輝次『古本こぼれ話〈巻外追記集〉』(書肆艀、平成29年)は45頁で600円。高橋氏の著書の特徴として、「古本が古本を呼び」、校了直前まで追記に次ぐ追記をされることがある。本書は、『ぼくの創元社覚え書…

「やればできるじゃないか、ミスター・ヘリング」と林哲夫画伯言いーー『追想森勝衛』を拾うーー

岡崎にブックス・ヘリングと言う古書店がある。書物蔵さんやかわじもとたかさんを御案内したことがあるが、東京の古書店を行き倒したお二人にして「案内してもらった京都の古書店の中で一番気に入った」とか「東京にはもうこのような店はない」と感心しておられた。…

浅草十二階の設計者バルトンの孫娘鳥海たへ子の遺歌集

京都古書会館の古本まつりでは情報収集しておいた書林かみかわの500円均一コーナーへまっしぐら。結局たいしたものは買えなかったが、何冊か出てた句集、歌集が気になりつつも白っぽい最近の本なのでスルー。翌日再度会館へ行きチェックしてみると、一冊面白い非…

ようやく解けた謎の宮本三郎『サンカ画集』

私には長らく抱えている未解決の謎が幾つかある。そのうちの一つが宮本三郎のサンカ画集である。これは、サンカ研究会編『いま、三角寛サンカ小説を読む』(現代書館、平成14年8月)の佐伯修「三角寛サンカ小説を読者はこう読むーー読者アンケートよりーー」…