正木ひろし発行の『近きより』第四巻第四号（四周年記念号）、昭和十五年四月に誌友有志のアンケート掲載。その中に仲木貞一の回答もある。
著述業 仲木貞一
一、きびきびした気持のいい雑誌です。
二、も少し大乗的になられること。
三、日本神代文化に関する著書執筆中、又神代文化の遺跡を映画化することに準備中。
「神代文化の遺跡を映画化」は、「戸来村キリスト伝説」を紹介するドキュメンタリー映画とは別のものだろうか。有賀龍太「戸来村キリスト伝説と竹内文献の謎（〓）」『地球ロマン』復刊6号によると、十四年八月頃、映画が完成し、全国的に宣伝上映されたという。また、仲木の回答は十五年三月に投函されたと推定できる。
追記:藤野七穂「偽史と野望の陥没大陸“ムー大陸“の伝播と日本的受容」『歴史を変えた偽書 大事件に影響を与えた裏文書たち』（ジャパン・ミックス、1996）によれば、「日本に於けるキリストの遺蹟を探る」（国民文化映画協会）として、昭和十四年公開。
