神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2012-01-01から1年間の記事一覧

猫猫先生の近況を読んで泣いた

毎年恒例の『出版ニュース』一月上・中旬号の「アンケートによる今年の執筆予定」。猫猫先生こと小谷野敦氏の回答を読んで、泣いた。要約すると、 ・収入が減っていくので貯金を崩して生活 ・某大学*1の公募にも落選 ・猫猫塾も人が集まらず閉鎖の予定 いや…

年末年始に読む「みちくさのみち」

年末年始多少時間もあるので、ブログ「みちくさのみち」(管理人は国会図書館関西館の職員)を最初のエントリーから読んでいる。専攻も職業も全然違うが、面白い\(^o^)/

神保町系オタオタ日記に言及した論文

竹内孝治・小川英明「戦時期における哲学者・小島威彦の著作および出版活動とスメラ学塾 坂倉準三とその協働者・小島威彦の日本世界主義思想に関する研究(その1)」『造形学研究所所報』7号(愛知産業大学造形学研究所、2011年)の注で、拙ブログに言及いた…

ニコニコしてない検閲事務官

安倍基雄『最後の内務大臣 安倍源基の半生』上巻(サンケイ出版、昭和58年5月)によると、安倍源基は、昭和4年7月内務省警務局図書課勤務を命じられ 出版物の検閲を担当。当時の状況を引用すると、 図書課勤務当時のことについて、彼はこう述べている。 『検…

早々と、ヤフーで「小谷野敦 川端康成伝」を検索して、拙ブログに来る人あり。来年出るらしいが。

はい島亘『ロシア文学翻訳者列伝』(東洋書店、2012年3月)を購入。とりあえず、索引を見たが、西川松子は出てない、当たり前か。 猫猫先生も、まだ読んでいないようだ。ロシア文学翻訳者列伝作者: 〓島亘出版社/メーカー: 東洋書店発売日: 2012/03メディア:…

香原志勢の父香原一勢

無事50歳の誕生日を迎えた猫猫先生の依頼を受けたので、ちょっこし調べた。昭和56年10月13日読売新聞朝刊の訃報から要約すると、 香原一勢(こうはら・かずなり=国民学術協会主事、元春秋社編集長)12日、脳血栓のため、死去。85歳。福岡県北九州市出身。告…

はてな法務関連窓口

迷惑メールとして来た「はてな法務関連窓口」の言うとおりしてあげたが、窓口の池上も、申立人朝松も、礼を言うてこんなあ(*_*) - 猫猫先生50歳の誕生日なので、じゃなかった、誕生日なのに、人類は今日滅亡するらしい(・・;)

六興出版社社長矢崎義治

「猫猫先生のためなら火の中、水の中」、なんて、わけはないが、近所の図書館で、『昭和人名辞典2第2巻』(底本:『大衆人事録十九版東日本篇』昭和32年4月再版)を見ると、 矢崎義治 (株)六興出版社社長 神奈川県鎌倉市雪ノ下六四六 [歴]大正五年一月生…

超国家主義者としての久米正雄

東洋文庫から復刊される『共同研究転向』下巻の「転向思想史上の人びとー略伝ー」に、久米正雄が出てくる。 久米正雄(一八九一ー一九五二) 大正期の自由主義から中日戦争ー大東亜戦争時代の超国家主義と軍国主義になしくずし的に転向。 久米は、五日会に参…

満鉄図書館長と中谷治宇二郎

中谷治宇二郎『考古学研究への旅 パリの手記』の「シベリヤの旅」に、満鉄図書館長のK氏なる人が出てくる (昭和四年) 七月六日晴。朝八時ハルピン着、直ちに満鉄事務所にK図書館長を訪ねる。この地在住の露国考古学者Tolmatchoff氏と面会したいためである…

昭和42年における里見とんの個展?

中谷治宇二郎『考古学研究への旅 パリの手記』(六興出版、1985年11月)の「あとがき」(今永清二)に、 『日本縄文文化の研究』が上梓されたとき、私は東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所のイスラム文化専門委員会に出席した折、出版元の昭森社…

群馬県中学校初代卒業生の佐野友三郎

群馬県ゆかりの図書館員は結構いるようで、小川徹「佐野友三郎のことー図書館の道を歩み出すまでー」『図書館文化史研究』29号で扱われた佐野もその一人である。同論考によると、1864(元治元)年川越に生まれ、後に山口県立山口図書館長となる佐野は、1882…

京都大学理学部教授のもう一つのお仕事

『紅萠』22号、2012年9月の巻頭対談「美しい自然と学問で若い世代を魅了したい 「もの」で「こころ」を伝える京都大学総合博物館」によると、 大野(照文・京都大学総合博物館館長) そういうパワフルな先生が京都大学にこられたのが一九八十年代半ば。しか…

大正イマジュリィの木下茂

「ユクノキたんのためなら、エンヤコーラ」と大きな図書館で、木下茂について戦前の『日本美術年鑑』の「日本美術家人名」などを調べたが、不明だった。 そこで、山田俊幸監修『大正イマジュリィの世界』(ピエ・ブックス、2010年11月)の「主要作家データ」…

- しばらく猫猫本を買ってなかったが、創刊50周年の中公新書に帰ってきたというので、『日本恋愛思想史 記紀万葉から現代まで』を購入。筆名の読みを「とん」から「あつし」に戻している。ウィキペディアは、まだ反映していない。日本恋愛思想史 - 記紀万葉…

黒岩比佐子と花田紀凱

石井光太責任編集『ノンフィクション新世紀 世界を変える、現実を書く。』(河出書房新社、2012年8月)の「ノンフィクションベスト30」は、柳田邦男、角田光代、鎌田慧、上杉隆ら様々なジャンルの16人の表現者がベストノンフィクションを選出。そのうち、花…

黒岩さんだからこそ書けた『パンとペン』

『寄せ場』24号、2011年5月に中西昭雄氏による黒岩比佐子『パンとペン』の書評*1。 こんにちまで、堺については、幸徳秋水や大杉栄といったラジカルな存在に比べると語られることが少なかったことも、黒岩のようなフリーランスのライターにしてはじめて「売…

黒岩比佐子さんと売文社を巡る戯曲

『トスキナア』13号、2011年5月に大和田茂氏による黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』の書評が掲載されている。氏は、同書の特色として、次の二点をあげている。 ・文士「堺枯川」の具体的姿を従来の伝記や研究にない貴重な資料…

中森明夫から見た黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』

KAWADE道の手帖『大杉栄 日本で最も自由だった男』の鎌田慧と中森明夫の対談に黒岩さんが出てくる。 中森 大逆事件で実際に爆弾投げる準備をしたのって、管野スガと数名くらいと言われていますよね。だから、あれは冤罪なのだ、法律上おかしいから再審をして…

黒岩比佐子さんと東京堂書店店長佐野衛

昨日黒岩さんの命日だと、ユクノキたんに教えてもらうまで、すっかり失念していた。遅ればせながら、黒岩さんに関する文献を紹介。 (2010年) 6月25日 工作舎から『古書の森逍遥』を出版された黒岩比佐子さんが来店。体調がすぐれないと聞いているので、ど…

オタどん、ブログやめるってよ

というのは、冗談だが、ブログからtwitterへの投稿ができるか、試験してみる。 追記:できた。twitterへの直接の書き込みは、相変わらずできないが...... - ユクノキたんに準じて、秋らしいデザインに変えた。

引き続きtwitterは、使えず。どうなっておるのか(;´д`) いやはや、ほんと、どうしたのでしょう(>_

どういうわけか、twitterに書き込みができんぞ(;o;) - 何やら『本の雑誌』12月号に松田友泉氏の写真が載っているというので、買うてみた。ほんとだ、「今月本の雑誌に遊びに来た人!」に「トマソン社の松田友泉さん。「古本の雑誌」売りますよ」のキャプショ…

- 目黒区美術館の「もうひとつの川村清雄展 加島虎吉と青木藤作 二つのコレクション」は12月16日まで。至誠堂の創業者加島虎吉の紹介などもあって、小田光雄氏にも面白いかもしれない。

古書展で奮闘する黒岩比佐子さん

『日本古書通信』10月号の「鼎談・古書即売会の魅力」に、黒岩さんの名前が登場。 司会(樽見博) 残念ながら病気で亡くなられたけれど黒岩比佐子さんも珍しい女性の即売会の常連で、入手したものを見事にブログで紹介していましたね。 真田(幸治) 黒岩さ…

オタどんが1985年に読んだ本

85年中に読んだ本の記録が出てきたので、一部を紹介。コメントは、当時のもの。 グイン・サーガ・シリーズ サリアの娘、黒曜宮の陰謀、運命の一日、風のゆくえ ハヤカワ文庫・・・だんだん詰まらなくなっていく 松下電器がソニーを叩き潰さない理由 上之郷利…

ーーーーー 斎藤美奈子「中古典ノスゝメ」第25回(『スクリプタ』秋号)は、「不朽の名著」の謎~中根千枝『タテ社会の人間関係』(一九六七年)の巻。 船曳建夫が〈古典というのは、読まれずにその名だけが流布する段階に至った著作、という皮肉なことがいい…

須賀敦子の父須賀豊治郎

須賀敦子の父豊治郎が、昭和18年の『大衆人事録』の兵庫県の部に出ている*1。 須賀豊治郎 須賀商会(株)取締 西宮市殿山一〇一 [閲歴]大阪府先代豊治郎長男明治卅九年三(ママ)月生れ大正十四(ママ)年家督を嗣ぎ前名彦一を改め襲名す [家庭]母ノブ(明一…

オタどんと黒岩比佐子さんのファースト・コンタクト

黒岩さんの名前を最初に目にしたのは、『『食道楽』の人 村井弦斎』(岩波書店)だと思っていたが、それより前だったことが判明した。弦斎の英訳書『Hana』に関する新聞記事の切り抜きを持っていることは頭の片隅にあったのだが、ようやく実物が出てきた。平…