2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧
わしには、探求書は存在しない。ただ、読んでみたい本はいくつか存在する。次のような日記群である。 堀一郎の日記(当初『堀一郎著作集』で書翰・日記編が予定されていたが、未完のまま完結) 石川達三の日記(河原理子『戦争と検閲:石川達三を読み直す』) 中…
大場磐雄「楽石雑筆〈中〉」*1を読書中。そうしたら、奥田啓市鹿児島県立図書館長を発見。 (昭和九年) ◎一月五日(略) 九時過の列車にて別れ鹿児島着十一時少過、山田五十麿氏*2にあう、氏の遺物は図書館にありというを以て一同そこに赴く、図書館長に逢い便宜…
『国民精神文化研究所要覧:昭和十六年三月』(国民精神文化研究所、昭和16年3月)で職員の一覧を見ていると、色々考えさせられる。多くの職員が、戦後公職追放や教職追放となっている。しかし、在職中は研究に切磋琢磨し、互いに刺激しあった仲だっただろう。…
一昨日の吉永さんの「日本オカルティズム史講座」第3回には、藤沢親雄、山本英輔、三浦関造、下中弥三郎など拙ブログでお馴染みの人物が多数出てきて楽しめた。下中と三浦の関係についても言及されていたので、2人が出てくる戦前の日記を紹介しておこう。渋谷…
『本のリストの本』の重版記念イベントがあった日に、三密堂書店で「大衆文藝傑作文庫」の『空の非常線 處女よ嘆く勿れ』(艸元社書房)を発見。未知の文庫で、かつ、北村小松執筆なので購入。124頁、400円。昭和12年10月初版、16年10月再版。青森県立図書館・青…
國學院大學博物館で、「企画展「楽石雑筆―神道考古学の祖 大場磐雄の記憶と記録―」 【会期:2020/11/5~】 | 國學院大學博物館 考古と神道で知る日本の文化・歴史(国学院大学博物館)縄文 土偶 埴輪 土器 神社 宗教 東京 渋谷 無料 Japanese tokyo shibuya C…
今年の瞠目すべき一冊、法藏館の石井公成監修、近藤俊太郎・名和達宣編『近代の仏教思想と日本主義』については、「『近代の仏教思想と日本主義』(法藏館)の栗田英彦「日本主義の主体性と抗争ーー原理日本社・京都学派・日本神話派ーー」への補足 - 神保町系オ…
中島俊郎先生の講演「書物・和紙・文学ーー寿岳文章の豊かな世界ーー」が12月20日(日)府立京都学・歴彩館であると、御連絡をいただきました。ありがとうございます。ちょうど1年前に長野裕子先生の講演「寿岳文章と向日庵本」があったことを思い出す。その時、ど…
今年の新語・流行語年間大賞は、「3密」でした。3密が話題になると、三密堂書店も何かと話題になった1年でした。しかし、幸か不幸か、客が押し寄せて3密になるような事態にはならなかったようだ(^_^;) 今回は、三密堂で見つけた粟野秀穂編『五十四年之回顧…
先日『本のリストの本』(創元社)重版記念イベントが開催され、行ってきました。林哲夫氏所蔵の目録類の展示・販売もあり、眼福でした。私も古書目録は集めていて、ある程度集まると『日本古書目録大年表』(金沢文圃閣、平成27年1月)にも載ってないような珍し…
3年前の大阪切手まつりでシルヴァン書房の矢原さんから、家永三郎の平楽寺書店宛葉書を入手。平楽寺書店宛書簡が出回っていた頃である。中村元の書簡もあった。3枚あった家永の葉書のうち昭和31年7月5日付けは、ゲラ刷を一覧して、「道元が法然や貞慶に先行し…
京都女子大学が創基100周年記念の展覧会「京女100年の至宝」を開催していたので、行ってきました。ビアズリー関連、九条武子コレクション、淀野隆三宛や佐藤春夫宛の川端康成書簡、よく知られたB5判ではなくB4判の『キンダーブック』創刊号(昭和2年11月)*1など…