神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

中支派遣軍に応召中の池田彌三郎から岡山の郷土史家花田一重宛の絵葉書

中支派遣軍三枝部隊片山隊で応召中の池田彌三郎から岡山の六条院町の花田一重宛軍事郵便。これも、「戦時下におけるアチックミューゼアムの宮本常一と岡山の郷土史家花田一重ーー須藤功『宮本常一』(ミネルヴァ書房)に寄せてーー - 神保町系オタオタ日記」で紹…

旅する巨人宮本常一と七三一部隊に協力した亀井貫一郎の聖戦技術協会

須藤功『宮本常一:人間の生涯は発見の歴史であるべし』(ミネルヴァ書房、令和4年5月)121・122頁に (略)澁澤邸に泊まっていた[昭和二〇年六月]一一日に、日本銀行総裁になっていた澁澤敬三から聖戦技術協会へはいるように勧められた。陸軍の仕事で農村視察す…

書砦・梁山泊の島元健作氏から貰った開かずの日記に隠された謎の暗号文ーー暗号を解ける日本のホームズはいるか?ーー

数年前に書砦・梁山泊京都店の島元健作氏から鍵のかかった日記をいただいた。鍵がついてなくて、中は見られなかった。ただ、隙間から見える記述から昭和9年の日記で、旧制第三高等学校の寮歌「紅もゆる~」が書かれていることは分かった。三高の生徒の日記なら…

皇道世界政治研究所の賛成者佐藤鐵太郎海軍中将が会長を務めた財団法人奉仕会の機関誌『奉仕の友』

『奉仕の友』114号(財団法人奉仕会、昭和17年3月)。これも平安蚤の市でナンブ寛永氏の200円均一箱から入手。数冊あったが、会長の佐藤鐵太郎海軍中将の追悼記事が載る本号だけ購入。追悼文としては、佐藤と海軍兵学校で同期だった鈴木貫太郎海軍大将・男爵や…

戦時下におけるアチックミューゼアムの宮本常一と岡山の郷土史家花田一重ーー須藤功『宮本常一』(ミネルヴァ書房)に寄せてーー

須藤功『宮本常一:人間の生涯は発見の歴史であるべし』(ミネルヴァ書房、令和4年5月)が刊行された。それで、平安蚤の市で入手した常一の葉書を思い出した。岡山の郷土史家だった花田一重宛書簡群の1枚である。昭和16年11月12日付けでアチックミューゼアムの…

山川健次郎京都帝国大学総長と平瀬貝類博物館ーー『山川健次郎日記』原本を持ってるのは、誰だ?ーー

尚友倶楽部編『山川健次郎日記:印刷原稿第一~第三、第十五』(芙蓉書房出版、平成26年12月)なる本が出ていたので、読んでみた。驚くべき記述が幾つかあった。そのうち千里眼事件に関する記述は、小宮京・中澤俊輔「新史料発見 会津人が駆け抜けた近代日本 帝…

大正11年関西大学大学部経済科を卒業した吉川太三郎のその後ーー関西大学博物館で大学昇格100年記念展を開催中ーー

1922(大正11)年6月5日専門学校であった関西大学は、大学令に基づく大学として認可された。今年が大学昇格100周年ということで、関西大学博物館で記念展示会「真理の討究 学の実化」を開催中。観覧してきたが、関西大学初の女子学生(聴講生)である北村兼子*1のS…

本野精吾が設計した暁烏敏による幻の図書館「大日本文教院」ーー小林昌樹「宗教と図書館の近代史」への補足ーー

『近代出版研究』創刊号(皓星社発売)が大成功した近代出版研究所長小林昌樹君の「宗教と図書館の近代史」が、昨年2月から3月まで『佛教タイムス』に連載された。内容は、「小林 昌樹 (Masaki KOBAYASHI) - マイポータル - researchmap」の「MISC」で見ることができ…

『児童読物之研究』(葺合教育会児童愛護研究会、大正12年)の活用ーー今田絵里香『「少年」「少女」の誕生』(ミネルヴァ書房)への補足ーー

今田絵里香『「少年」「少女」の誕生』(ミネルヴァ書房、令元年10月)は、序章によると、「本書は、少年少女雑誌の誕生と変遷、および、少年少女雑誌における「少年」「少女」に関する知の誕生と変遷を明らか」にし、「その背景を考え」たものである。このう…

秦テルヲが裏表紙画を描いた中川四明の句誌『懸葵』大正4年7月号ーー玉城文庫の均一台からーー

昨年の知恩寺秋の古本祭りで玉城文庫の3冊500円台には、一番目に張りついた。そこでは、中川四明が主宰した句誌『懸葵(かけあおい)』(懸葵発行所、明治37年2月創刊)が数冊出ていた。句誌には関心がないので、散々迷って何回目かのチェックで購入。京都で発行…

平安蚤の市で得した!損した?ーー近事画報社から発行された絵葉書集『西洋近世名画集』(明治38年)ーー

平安蚤の市でナンブ寛永氏の200円均一箱から、『西洋近世名画集』(近事画報社、明治38年10月)を購入。黒田清輝、小山正太郎、浅井忠が選んだ絵葉書を使って西洋名画を紹介した本である。同月から毎月発行され、39年5月までの8冊が確認されている。絵葉書が外…

東京医学校でお雇い外国人ワグネルに学んだ佐野誉の『回想録』(昭和12年)ーー京都まちなか古本市の掘り出し物ーー

昨年10月に開催された京都古書会館のまちなか古本市は初日が四天王寺秋の大古本まつりと重なった。両方回る元気はないので、初日は四天王寺、2日目は京都古書会館にした。京都古書会館では、2日目のためか1冊だけ購入。500円均一だったかで、佐野實『佐野誉…

『神ながらの道』をパクって筧克彦に怒られた⁉『神ながらの道研究』の近藤定ーー西田彰一『躍動する「国体」筧克彦の思想と活動』(ミネルヴァ書房)への補足ーー

西田彰一『躍動する「国体」筧克彦の思想と活動』(ミネルヴァ書房、令和2年2月)が昨年第15回日本思想史学会奨励賞を受賞した。おめでとうございます。記念に同書の補足(というほどのものではないが)をしてみよう。9頁に次のようにある。 学問の世界において評…

『教界時言』を発行した清沢満之ら白川党の身近にいたか『乙未日録』の筆者ーー大谷大学博物館で「清沢満之と真宗大学」展開催中ーー

大谷大学博物館で「大谷大学のあゆみ 清沢満之と真宗大学」を観てきた。5月14日まで。展示品の中に「真宗大学東京移転記念集合写真」(明治34年)があり、一部の人には氏名が記されていた。清沢のほか、南条文雄、関根仁応、曽我量深、金子大栄、朝永三十郎らと共…

黒岩康博「新大和人物志第17回新藤正雄」『ならら』令和3年12月号への補足

『月刊大和路ならら』令和3年12月号(なら文化交流機構)を御恵投いただきました。ありがとうございます。黒岩康博先生の連載「新大和人物志」第17回「新藤正雄」が載っているので、Twitterで「奈良まで買いに行かねば」とつぶやいたところ、回り回っていただくこと…

永井荷風が見逃した分離派建築会第2回作品展(白木屋)

月日の経つのは早いもので、京都国立近代美術館で「分離派建築会100年:建築は芸術か?」展が開催されてから、1年以上過ぎた。久しぶりに分離派建築会作品展ネタをアップしよう。1年前に作家や芸術家の日記から作品展を観覧した記述を見つけようとしたが、結局…

[カフェー]東寺ガラクタ市で見つけたカフェー業界のゴシップ満載『紅燈新聞』(神戸市の紅燈新聞社)

『紅燈新聞』(紅燈新聞社)の16号(昭和8年8月25日)と22号(9年11月25日)は、4年前に東寺ガラクタ市で入手。2号合わせて100円だった。各4頁。喜び勇んで、ブックス・ヘリング、古書善行堂、文庫櫂にお見せしたっけ。こういうのを見慣れたベテラン文庫櫂では、「…

「[翻刻]青果日記(昭和三年・昭和四年)」(国文学研究資料館)への補足ーー眞山青果とプラトン社・博文館・春陽堂の編輯者指方龍二ーー

『真山青果とは何者か?』(星槎グループ発行・文学通信発売、令和元年7月)255頁に、寺田詩麻先生により青果の昭和3年12月から5年3月にかけての日記が紹介されている。日記好きの私としては読みたいなと思っていたら、やってくれました。機関リポリトジ「WE…

『北方人』38号(北方文学研究会)ありがとうございますーーかわじ・もとたか氏企画「大橋歩Vs水森亜土Vs本くに子」展開催ーー

盛厚三氏から『北方人』38号(北方文学研究会、令和4年4月)を御恵投いただきました。ありがとうございます。 川口則弘「夏目千代はまったくの新人か。」は、昭和35年下半期の第44回直木賞候補者の一人だった夏目千代(本名鈴木照子)について、同じく候補者だった…

中島俊郎「寿岳文章の和紙研究」を頂くーー国際シンポジウム「20世紀の和紙ーー寿岳文章 人と仕事ーー」公開中ーー

拙ブログの何割かは特定の人向けに書かれたネタで、12年前に亡くなられた黒岩比佐子さんがその一人だった。そして、黒岩さんに村井弦斎考案のタラ根湯薬のパッケージを贈ったのが、吉永進一さんである*1。パッケージは、吉永さんが藤枝ブックスで見つけたも…

『大正新脩大蔵経』を予約した人々ーー「黒地蔵文庫」の中里介山もーー

岡崎のブックス・ヘリングで入手した冊子『教化問題並に悪思想防止策:文部大臣に建言書の写』(皇道普及会事務所、昭和4年4月)については、「大連にあった皇道普及会の会長大石萬壽ーー昭和4年日本の古典神典を翻訳して猶太民族に配れと文部大臣に提言ーー - …

大阪府立図書館における戦前期の展覧会活動ーー『大阪図書館第二回図書展覧会列品目録』(明治39年)ーー

『大阪図書館第二回図書展覧会』(大阪図書館、明治39年4月)は、4年前に神戸の古書つのぶえで入手したようだ。17頁、300円。明治期の小冊子が安いとつい買ってしまうが、本書は今なら買わないかもしれない。出品目録なので、書名、発行年などの書誌事項しか記…

明治28年稲葉昌丸や今川覚神の周辺にいた真宗大谷派某氏の日記

吉永さんに頼まれた原稿が手を離れたので一安心。ようやく昨年四天王寺秋の大古本まつりで入手した日記を調査した。300円均一の和本台から見つけたもの。冒頭の写真の左側の日録である。なお、右側のチラシは記事とは直接の関係はないが、4年前に大谷大学博…

昭和3年12月柳宗悦が京都基督教青年会神学校で行った宗教学の講義

今月10日に開催された平安蚤の市で、ナンブ寛永氏が200円均一の箱を出してくれた。良さげな小冊子や雑誌があったので燃えた。今回紹介するのは、そこで見つけた『京都青年』155号(京都基督教青年会、昭和3年12月)である。ボロボロで200円でも迷った。しかし…

戦前から吉田初三郎式鳥瞰図を蒐集していたコレクター群像ーー『旅の友』昭和4年5月号に「蒐集趣味座談会」ーー

一昨年国際日本文化研究センターが公開した「吉田初三郎式鳥瞰図データベース」は、人気があるようだ。私は吉田初三郎の鳥瞰図は戦後に注目されて蒐集する人が増えたと思っていた。しかし、「「趣味の旅行」が盛んになった昭和初期における東海道自動車旅行ー…

『近代出版研究』(皓星社)が4月創刊ーーオタどんもモダンガールの北澤秀一について執筆ーー

私も執筆している『近代出版研究』創刊号(皓星社)が4月に刊行される。目次は、次のとおりである。 ・「巻頭言 小さい問題の登録」小林昌樹 ・「研究座談会 明治期に活躍した出版社の近代性とは何か――稲岡勝を囲んで」稲岡勝・小林昌樹・森洋介・河原努・藤巻…

『園藝界』編輯者前田曙山と牧野富太郎ーー『牧野富太郎植物採集行動録 明治・大正篇』への補足ーー

京阪書房の均一台で見つけた『園藝界』(春陽堂)については、「牧野富太郎や五百城文哉の植物画掲載の『園藝界』(春陽堂、明治38年)ーー一條成美の絵葉書『新粧』の広告もーー - 神保町系オタオタ日記」で紹介したところである。奥付の編輯者は、前田次郎であ…

龍谷大学龍谷ミュージアムで仏教児童博物館に関する展覧会を開催ーーオタどんのツイートが切っ掛け⁉ーー

円山公園内にあった仏教児童博物館(昭和6年10月開館)については、「『仏教児童博物館第二回年報附資料分類目録』(仏教児童博物館事務所、昭和5年5月) - 神保町系オタオタ日記」や「『田代善太郎日記』に風俗研究会や仏教児童博物館、はたまた嵯峨断食道場 …

今年はプラトン社創立100周年ですよ、イベントを熱望

今年がプラトン社の創立100周年というのは、本おや(本は人生のおやつです‼)の坂上さんから聞いたのかな。どこかでイベントをやってくれないものか。本おやが堂島に残っていれば何かやってくれたかもしれない。しかし、兵庫県朝来市に移ってしまったしなあ。 …

なんだこれは、井上円了?校閲・中村仁三郎編『妖怪変化之本性:理化応用』(中村天神堂、明治32年)

昨年11月の大阪古書会館で「井上先生校閲」とある『妖怪変化之本性:理化応用』(中村天神堂、明治32年4月)を発見。妖怪関係で井上先生と言ったら井上円了だし、表紙にある「哲斈会」(哲学会)は円了が明治17年に創立した団体で『哲学会雑誌』の発行所なので、…