神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

木津宗一編『木の津の遺蹟』(願泉寺、昭和9年3月)内務省検閲原本

所蔵する内務省検閲原本では最も古いもの。これまで紹介した内務省印は丸印だったが、これは横長の長方形。誰ぞこと書物藏氏が押収した雑誌の中に同じ印があった気がする。記載は、「内務省/9.3.17/正本」。漢字の部分は、紹介済の分は右横書きだが、これ…

安井教吾『書学雑考』(龍谷大学書道部、昭和12年12月)内務省検閲原本

一億総活躍社会ということなので、わすも東京の古書界で活躍せんと行ってきました、神保町へ。「また、ですかー」という声も聞こえるが、そうじゃ(^o^;)そしたら、三省堂の近くの古書店の百円均一コーナーで、またまた内務省検閲原本を発見。手書きのタイト…

藤元直樹「一九四七・真説ゴジラ対占領軍」『映画論叢』40号、2015年11月

藤元氏の上記論考を読む。副題は、「オキュパイド・トウキョウを震撼させた夜/占領軍放送AFRS・WVTR局のフェイク報道をめぐって」。1947年5月29日占領下の日本で東京湾に上陸した謎の怪獣が市街地に侵入、米軍と交戦するという米軍のラジオ放送が流された。…

古書ダンデライオンひとり古本市で『京大案内』(京大学生購買店、昭和14年4月)

アイタルガボンで今日の21時まで開催中の「古書ダンデライオンひとり古本市」で購入。非売品73頁、千円。各学部の先生や下宿・食堂の紹介など、非常に面白い。わすらの頃も生協がこんなのを出してたかなあ、覚えてない。 最後に本は断然学購(佐々木書房扱)…

紫陽書院で『書物の趣味』第7冊(書物の趣味社発行・ぐろりあ そさえて発売、昭和7年3月)

「ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン」と叡電で茶山の紫陽書院まで。誰ぞは乗ったことがあるかのう。 上記を1900円で。編緝兼発行人は、京都市知恩院山内信重院にあった書物の趣味社の伊藤長蔵。発売元は、ぐろりあ そさえてで、所在地は神戸市神戸区海岸通商…

旧植民地関係資料を救った大月健

京大俳句会の会報『自由船』復刊1号、大月健追悼号、2015年1月の宮本託志「ポッとくっついてしまった私」に図書館ネタが。 健さんが農学部図書室を定年退職し、付属図書館の嘱託職員として働き始めた頃、彼は「おまけの職員になってしまったように感じる。農…

津田書店で清水元助・有馬健之助『時文研究支那新聞の読み方』(外語学院出版部、昭和14年4月訂正4版)華北交通旧蔵?

千円。清水は東京外国語学校教授、有馬は大阪商科大学講師。「北京鐵路局/No. /20.9.1」と「華北大学/藏書/圖書舘」の印があるので購入。これは、華北交通北京鉄路局が敗戦後の昭和20年9月に購入、その後、接収されて、華北大学図書館の蔵書になったと解…

ゼー・シー・ブランド『時の休徴』(明治27年?)築地居留地発行

古本を買いたい一心で雨空の中、お出かけ。すると、三密堂で『時の休徴』なる小冊子を発見。奥付はないが、聖書からの引用があって、教会が宣教用に配布した無料の冊子(14頁)のようだ。それだけなら、200円でも買わないのだが、表紙に縦長の楕円形の印が押…

『紙ノ話』(富士洋紙店、昭和13年11月)内務省検閲原本

これも東京古書会館でゲット。内務省印は、「内務省/13.11.21/(普通出版)」。昭和13年11月18日印刷、同月23日発行。発行所の富士洋紙店は大阪市東区備後町に所在。非売品、18頁。同年9月5日大阪中央放送局ラジオ第二放送で「厚生講座 商品ノ智識」の「紙ノ…

垂水延秀編『日本叢書年表 附分類及書名索引』(間宮商店、昭和5年9月)

神戸古書倶楽部で一栄堂書店出品300円。「自序」によると、垂水は「随分永ラク高等学校ノ図書館事務ニ従事シテ居」るらしい。『図書館研究総索引』第3号(青年図書館員聯盟、昭和19年12月)の「寄稿者名簿・略歴」によると、明治14年生、広島高等学校図書課…

オタオタ日記から見た小谷部全一郎

トンデモシンポで話された石川巧先生の小谷部全一郎ネタが評判になっているので、便乗して拙ブログの過去のエントリーをあげておく。 2006.2.28 「大川周明とトンデモ本の世界(その1)」 2006.3. 2 「大川周明とトンデモ本の世界(その2)」 2006.3. 3 「…

桑原俊郎『精神霊動第壱編催眠術』(開発社、明治36年9月4版)

知恩寺の古本まつりで三密堂200円。背と表紙の一部が欠け、数ヶ所に線引きがあるが、それでも安い。実は、明治38年9月13版は相当昔に購入して持っている。数千円したと思う。両者を比較してみると、前者の120頁から129頁まで「附説」として、第二編精神論、…

東京都古書籍商業協同組合機関誌『古書月報』143号、1961年10月

神戸の古書店で150円。もっと欲しかったのだが、本号だけとのこと。国会図書館に納本されているので、行けば61号以降欠号は多いものの読める。「日本の古本屋」では、文圃が出品しているのみ。『大阪古書月報』は、より入手困難のようだ。 本号の目次は、 み…

満井佐吉も竹内文献の信奉者だった

トンデモシンポジウムを記念して、偽史ネタを。 知恩寺の古本まつりで200円で拾った満井佐吉『底力論』(青山書院、昭和17年10月)8・9頁に次のような一節がある(旧字は新字に改めた)。 もと/\、日本 御皇室の祖宗の神々によつて全世界は嘗ては統一せら…

トンデモないシンポジウムがあるそうな

11月7、8日立教大学で日本学研究所主催「近代日本の偽史言説 その生成・機能・受容」なるトンデモ好きには堪らない企画があるそうな。詳しくは➡「http://www.rikkyo.ac.jp/sp/events/2015/11/16812/」 シンポジウムで取り上げられるテーマと拙ブログのトンデ…

知恩寺秋の古本まつり初日の三密堂で拾った十冊

知恩寺の古本まつりも昨日で終わってしまいましたが、期間中に買った本の紹介。まずは初日に三密堂書店で買った本。 ・200円 小柳司気太・尾上八郎編『井上博士杖国集』(浦谷熊吉、昭和4年12月)・・・井上哲次郎の古稀記念誌 桑原俊郎『精神霊道第一編催眠…

秋の古本まつり最終日好例の竹岡書店十冊五百円で拾った本

今日は知恩寺での秋の古本まつり最終日。竹岡書店では三冊五百円コーナーが十冊まで五百円になるのが好例。ということで、次の本を買いました。 『蔵重久夫の遺稿集』(「蔵重久夫の遺稿集」編集委員会、昭和53年11月)・・・蔵重は日出新聞、読売報知新聞、…