森本和男『文化財の社会史 近現代史と伝統文化の変遷』(彩流社、2010年6月)なる本にびっくら。「第12章戦時下の史跡保存」、「第14章日本の中国侵略と文化財」に、上記、竹内文献、富士文献、契丹古伝などの偽書の信奉者としての藤澤親雄や中里義美らが登場。「おわりに」には、「戦前では神武天皇聖跡から肇国遺跡へと国家による歴史の偽造が進展し、肇国遺跡では偽書を根拠に、天皇制の歴史を千年も万年も、限りなく過去へさかのぼらせようとしたことがわかった。これまで偽書など読んだこともなかったのだが、この手のトンデモ本が、政府の最高機関や軍人、高官、帝国議会議員にまで深く浸蝕していたのには、驚いてしまった」とある。
- 作者: 森本和男
- 出版社/メーカー: 彩流社
- 発売日: 2010/06
- メディア: 単行本
- クリック: 26回
- この商品を含むブログ (2件) を見る