神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

古本

もう幾つ寝ると「青空古本市」

森見登美彦『四畳半神話体系』(太田出版、2005年1月)から。 あれは一年前の夏の下鴨納涼古本市だった。(略) 木漏れ日の中でラムネを飲んで、夏の風情を心ゆくまで味わったあと、両側に連なる古本屋の出店を冷やかしながら歩いていった。どこに目をやって…

さらばBIGBOX古書市のオヤジたち

かつて坪内祐三は『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』で次のように書いている。 高校一年の一九七四年のある日、私は、早稲田の古本屋で、懐しの『COM』と出会った。 (略) あれは、その年、一九七四年の五月か六月のことだっただろうか。高田馬場のBIGBO…

嬉し恥ずかし、夢の古本合戦再び −超革命的古本オタ集団の巻−

ワケあって現実の古本合戦に参戦できないため、仮想古本合戦を再び構想中(昨年2月9日〜参照) 登場予定人物 タテジュン・・・横田順彌氏とは無関係 小谷崎暑し・・・小谷野敦氏とは無関係 白岩鳩子・・・・黒岩比佐子氏とは無関係 ナンダッケ不可思議・・南…

 昭和7年11月白木屋の古書展に集まった書痴

昭和7年11月開催の白木屋の古書展について、幾つかの日記で言及されている。 坪内逍遥の日記には 昭和7年11月21日 午前 石野やゝ快方にて来、浅草より日本橋白木屋古書展行 昭和7年11月22日 十一時 おくに同伴おせきと三越行、買物、主としておくにの物、…

なぜか朝日書店にトチゲキ

古書展も神保町も行かずになぜか、朝日書店をのぞく(30日)オタどんであった。 確かに門前仲町の駅の2番出口から右手に20秒ほど。方向音痴のわしでも迷いようがない。 新刊書店みたいな雰囲気(実際にも、新刊雑誌を少し販売している)。 ずっと前に誰ぞが…

某所で甘酒をいただいた上に、『未来』もゲット!

某交差点をフラフラしてる(31日)と甘酒が出てきた。某書店では『未来』4月号をゲット。「出雲から早稲田へ、早稲田から「路上」へ」(昨年、東京堂書店で開催された南陀楼綾繁・向井透史による対談)を読めた。「驚愕の事実」の謎がようやく判明した。 東…

宮内省臨時帝室編修官幸田成友の書婬としての罪(その2)

『明治天皇紀』は、『文學界』連載の黒岩比佐子さんの「歴史のかげに“食”あり」でも活用されているところであるが、その編纂の過程では、幸田成友が諭旨免職になるなど色々騒動があったようだ。幸田は、先に紹介した日記の筆者に愚痴をこぼしていた。 大正9…

宮内省臨時帝室編修官幸田成友の書婬としての罪(その1)

幸田露伴の弟、幸田成友(しげとも)の年譜を見ると、不思議な記述がある。 明治43 (1910)年9 月慶應義塾大学部講師。 大正7 (1918)年6 月8 日宮内省臨時帝室編修官。 11 (1922)年宮内省臨時帝室編修官を病気のため辞す。 6 月16 日東京商科大学予科教授兼同…

 セドリプア

「セドリプア」・・・セドってもセドってもカスばかりつかまされる人のこと。古本格差社会の敗者。「フルホン王子」の称号を持つ誰ぞは、「セドリッチ」というべきか。

特命セドリ師 只野書物奉行

書物奉行氏:平日はさえない図書館員、週末は特命セドリ師として古書店・古書展荒らし、なんちて。 図書館を辞めた今は、1年中せドリ師か・・・ 以上、冗談です。 今日からテレビで「特命係長 只野仁」が楽しみ。

美人好きで悪いか!?

「タヌキ」になって人間が丸くなったかと思っていたら、「狸寝入り」だったか? 新年早々相変わらず攻撃的で元気な小谷野敦先生。朝日新聞社のPR誌『一冊の本』1月号で新連載「美人好きは罪悪か?」を始めた(初回のタイトルは、「小説のヒロインはたいてい…

戦争と古書業界

岩村正史『戦前日本人の対ドイツ意識』(慶應義塾出版会、2005年3月)は、日中戦争下におけるヒトラー人気として、 事実、新聞の社会面には、ヒトラーに贈り物をする一般日本人の記事がしばしば掲載されるようになっていた。 とし、注として、 たとえば、あ…

神保町系オタ改め神戸系オタ

先日、海文堂書店で購入した『神戸の古本力』(みずのわ出版、2006年12月)は、当日初売りの上、編著者3名(林哲夫、高橋輝次、北村知之)の署名ももらえた。 昨日、読み終えた。これで、わしにも「神戸の古本力」がついたかも。 同じく「神」が頭について…

今日は、元町・海文堂書店の三箱古本市に行くべ!

daily-sumus11月22日にも出ていたけど、海文堂の古本市へ行こうっと! ベイエリアも行くか?だれぞに見つかる悪寒、じゃない、予感も・・・

わすも神保町を「応援し隊」

昨日の毎日新聞朝刊で、手塚さや香記者は、「活性化策さぐる本のまち プロと「素人」が力合わせ」と題して、「神田古本まつり」の取材で知り合った「神保町応援隊」*1による休憩所で、飲食提供の手伝いに加わったことなどを記事にしていた。 古本の町、神保…

月の輪書林と丸山真男

丸山真男の安田つたゑ(故安田武夫人)宛書簡(1994年8月25日消印)*1によると、 貴信をいただいて間もなく、私の書いたものの目録をつくっている若い友人から来信があり、「古書目録八−’94年7月号」*2に、安田君宛封書四通、ハガキ二枚(昭37)が二十万円と…

麻布の古本屋小川書店と柳田國男

柳田國男の『炭焼日記』には古本屋さんも登場する。 昭和20年7月18日 古川橋の古本屋小川勝蔵来、色々の本をもたせてかへす、よき商人と見ゆ。 念のため、反町茂雄『一古書肆の思い出』を見ると、第2巻に麻布の小川書店の小川勝蔵として、出ていた。 追記:…

四天王寺べんてんさん青空大古本祭は今年も雨(かと思ったが晴れた)

けふはダレゾも来るかもしれぬ。古本祭。 昨年、雨に泣かされたが今年も雨だすね。普段「台風よ、来い!」と言ってたバチかもね(笑 追記:ダレゾの執念か、晴れただす(笑 でも、またどんより曇ってきた・・・ ところで、古書店は掲載されていないが、大阪…

ブータンの神保町系女子

ジュンク堂書店のPR誌「書標」9月号は、「文化系女子」特集。 文化系女子なる言葉がはやりらしい。神保町でも女性の活躍が目立つ。 女性古書店主や、古書展めぐりをする女性、はたまた「女エンテツ」さんも・・・ そこで、これらの女性を「神保町系女子」と…

明治堂書店主三橋猛雄の結婚

反町茂雄のライバル、明治堂書店の三橋猛雄については、青木正美『古本屋奇人伝』に詳しいが、同書にも書かれていない三橋の結婚披露宴についての記述が、吉野作造の日記*1にあった。 昭和3年1月13日 午後明治堂主人の依嘱にかゝる原稿*2を草す 昭和6年12月2…

神保町カフェブラジルに書痴二人

林哲夫氏の『喫茶店の時代』には、神田神保町桜通りのブラジルのマッチラベルの写真が掲載されているが、戦前のある日、このカフェブラジルに、書痴二人が会した(ただし、両者が同一の喫茶店という絶対的根拠はない)。 斎藤茂吉の日記によると、 昭和4年8…

「大阪人」廃刊の危機から一転、市直営へ

読売新聞の記事によると、来年度から「大阪人」が市の直営になるそうな。 廃刊もとりざたされたそうだが、まずは一安心か。でも、公務員の発想では、「古本愛」みたいな特集を引き続きしてくれるかすら・・・

島田翰と静嘉堂文庫

明治40年から明治41年にかけて、市島春城の日記には朝倉無声とともに、島田翰の名前が頻出する。その一部を引用すると、 明治40年11月29日 島田翰来話。 明治40年12月1日 島田翰ニ書を投す。 明治40年12月13日 島田翰(略)の書到る。 明治40年12月18日 不在…

青空古本ヲタ大戦争

スムース連合軍(連合軍と言いながら、しばしば騙し討ちもあるらしい)、ナンダロウ軍(スムース連合軍とは別扱いにした)、書物奉行軍、晩鮭亭軍などが乱戦状態。はほへほ軍も乱入するとの噂もある。 日和見主義者の神保町のオタ軍は筒井順慶状態。 くうざ…

南陀楼綾繁・内澤旬子御夫妻の名前を見かける。

先日、ゲットした営団、じゃなくて「東京メトロ」のフリーペーパー「メトロポリターナ」(7月10日発行)の「book」コーナーで、内澤旬子さんの『センセイの書斎』が紹介されていた。その一部を引用すると、 本書では、緻密なイラストルポによる、31人の書斎…

「出版ニュース」で妄想する

「出版ニュース」7月上旬号の「本の周辺 私のコレクション」で岡崎武志氏(評論家)の「婦人雑誌の付録本」を見る。「大正末年から昭和初期の婦人雑誌の付録本を集めだしたのは、昭和八年「主婦之友」七月号付録『赤ちやん全集』からだった。」という。 4…

詩人と伝書鳩

高橋輝次『関西古本探検』で、「伝書鳩」関係の話を見た。『詩人黄瀛(こうえい) −詩集<瑞枝>復刻記念別冊−』(昭和59年、限定千部、蒼工舎)を採り上げ、詩人黄瀛(こうえい)について、 多くの人が印象的に触れているのが、軍隊では伝書鳩の係の隊長…

伝書鳩と均一小僧は古本道楽が過ぎてコショテン依存症に!?

日没後は、ふらふらしないことにしているのだが、昨日はお忍びでアンダーグラウンドブック・カフェのトークショー(黒岩比佐子さんと岡崎武志さん)へ。 最初は緊張されていた黒岩さんを巧みにリードされた岡崎氏はさすがと言うべきか。内容は、一言で言えば…

アンダーグラウンド・ブックカフェ 地下室の古書展

さて、明日はいよいよ、黒岩比佐子さんと岡崎武志さんの出番。 今、一番熱い、この「あづま女となにわ男」によるトンデモなくオモロそうなセッションの開催。→地下室の古書展 かつて、『新・日本SFこてん古典』(徳間文庫)で、ヨコジュンと會津信吾は、次の…

わすも、お忍びブックストリートした!

地下鉄千代田線に乗ると、足元の紙袋に本を詰め込んだ母娘(?)連れが、やおら不忍ブックストリートのマップを取り出し、広げているではないか。 一箱古本市の店主にしては、11時を過ぎている。出遅れた店主か、はたまた追加の本を持ってきたのか。謎の母…