神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

神保町系オタ改め神戸系オタ


先日、海文堂書店で購入した『神戸の古本力』(みずのわ出版、2006年12月)は、当日初売りの上、編著者3名(林哲夫高橋輝次、北村知之)の署名ももらえた。
昨日、読み終えた。これで、わしにも「神戸の古本力」がついたかも。
同じく「神」が頭についても、神保町系オタより神戸系オタの方が、もてそうなネーミングなので、神戸系オタに改名しようかしら(笑


アンケートを読んでいて、神戸の古本屋についてわしも色々思い出したので、記録しておこう。


後藤書店
何人かの人が、阪神淡路大震災後の仮店舗時代について、書いていたけれど、わしもその時代がなつかしい。白い色の店舗という記憶がある。割引(「震災価格」とわしは呼んでいたが、一般的な用語だったかしら)されていて、特に仮店舗を占める前は、半額セール(?)だったか、非常にお得だった覚えがある。北方関係資料集成*1とかいうものの端本を買ったような気がする(ノートに記録を付けている人が多いみたいだが、わしは付けていない。残念・・・)。
仮店舗から移った後も、セールをしていた覚えがある(確か、しばらく出入口は裏の方にあったような気がするが、どうだろうか?)。


サンパル古書のまち
ジュンク堂書店サンパル店には嫌と言う程行ったのに、なぜか5階に8軒あった時代に行った覚えがない。震災後2階に移ってきた4軒の記憶のみ。入り口の、文庫・新書の均一棚はよかったなあ。同じ階にマンガ喫茶(正確にはマンガ図書館だった気もする)もあったような気がするが入ったことはない(というか、そもそもマンガ喫茶って、だれぞと違って一度も入ったことがない・・・)。
古書のまちで一番記憶に残っているのは、名前は忘れたが一番手前の店(手前から二番目だった気もするが)。ガラスケースに入ったトンデモ本の『義経再興記』(内田弥八訳述、明治18年)を見せてもらった。8千円だったかもするのに、天にマジックで書名が書かれていたので、基本的に古書は1冊5千円までとする私は、断ったつもりで、「結構です」というと、やおら包み始めた女性の店員。今更、断るのも恥ずかしいし、相手が女性ではまあいいか、と本を受け取り、泣く泣く支払ってしまったオタさんでした。昔から、女性には甘いね。


ジュンク堂サンパル店で思い出したので、古書店ではないけど、ついでに記録しておこう。同店で売れ残りのため古本状態と化した県別図書館シリーズ兵庫県の図書館』とかいう本を買った覚えがある。図書館員でもない私がなぜ買ったのかよくわからんが、私も真性図書館本を買っていたのだ!(と、いばってどうする・・・)


黒木書店
白洲次郎が「マッカーサーを叱った男」なら、黒木書店は「反町茂雄を叱った男」と言うべきか。
私は一度行ったような気もするくらいの関係。幸いと言うべきか、残念ながらと言うべきか、怒られなかった(笑


神保町、早稲田、今出川界隈に比べて、古書店街としてはまだまだ知名度は低いが、本書の巻末によれば、三宮・元町界隈には20軒以上の古書店がある。新刊書店としては、ジュンク堂書店が2軒もあり、個性的な海文堂書店もある。そもそも古書会館もあるのだ。
神戸市立博物館も魅力的なミュージアムだ。場所は離れているが、折しも、神戸文学館も12月4日にオープンするという。レトロとモダンが自然に同居している神戸は立地条件としては、本来恵まれているはずである。
本書が単なる懐古趣味の本や資料となるのではなく、今後の神戸の古書店街の発展の起爆剤となることを祈っております。
ところで、林哲夫さん、次は『百万遍の古本力』を頼んまっせ!

*1:『北方未公開古文書集成』だったみたい