神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

「聖戦技術協会」改め「常民生活科学技術協会」と渋沢敬三ー公文書館を使おうー


 @wogakuzuさんが《大川町の柳は大大阪の夢を見るか?》
https://twitter.com/wogakuzu/status/1751923395170857416#
をポスト。大大阪時代に淀屋橋南詰から西へ土佐堀川沿いにあった大川町遊歩道について調べて漫画にしたもので、とても面白くかつ勉強になった。特に大阪市公文書館で青焼きの設計図を発見していて感心した。
 私も調べるのは好きな方だが、古本漁りのほかはもっぱら図書館とネットに頼っていて、公文書館は使ったことがなかった。そこで、試しに国立公文書館の資料検索機能で二つのワードを調べてみた。「旅する巨人宮本常一と七三一部隊に協力した亀井貫一郎の聖戦技術協会 - 神保町系オタオタ日記」で紹介した「聖戦技術協会」とそれを改称した「常民生活科学技術協会」である。さすがに前者は敗戦直後に関係文書を廃棄したようでヒットしない。ところが、後者はヒットした。「財団法人常民生活科学技術協会聯合国最高司令部第三一般命令ニ基ク協会概況報告(昭和20年)」である。「公開」とあるので、即日閲覧できるようだ。
 七三一部隊につながる聖戦技術協会が戦後常民生活科学技術協会に改称されたのは、戦時中にアチックミューゼアムを日本常民文化研究所に改称した渋沢敬三の入れ知恵だった可能性がある。渋沢は宮本常一を聖戦技術協会に取り込んだ人物だが、そもそも聖戦技術協会との関係が不明である。国立公文書館が所蔵する文書により謎の組織に迫れるだろうか。