神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

黒岩比佐子さんと岡林信康氏

「フォークの神様と鳩」『正論』平成13年12月号によると、『伝書鳩』(文春新書)の刊行により、黒岩比佐子さんは、「鳩ともだち」とも呼ぶべき人脈が広がったという。様々な便りをもらい、その一人が、フォークの神様岡林信康氏だった。同年秋に会うこともできたという。岡林氏は、中学一年の時から鳩を飼い始め、高校二年まで続けたという。氏は、5年前(平成8年)テレビでちらっと鳩を見て懐かしく思い、再び鳩にのめりこみ、21羽のドイツ鳩を飼っている愛鳩家だった。

この話は、平成18年6月4日の岡崎武志氏とのトーク同月5日参照)で初めて聞いたが、「daily-sumus」によると、黒岩さんは岡林氏からの手紙をもってきていたようだ。この時のトークでは、黒岩さんが生まれた1958年には、他に坪内祐三氏、武藤康史氏、永江朗氏、喜国雅彦氏などの古本好きも生まれていること、岡崎氏が最近「ブ」(ブックオフのこと)で狙っているのは、新潮文庫の日記『マイブック』であることなどが印象に残っている。

黒岩さんのように、伝書鳩に関心を持つ女性は、少ないようで、前掲書を読んで、手紙をくれたのはすべて男性だったという。『三田評論』平成13年5月号の三人閑談(鶴見みや古、黒岩、渡辺茂)「ハトの知恵とちから」によると、

黒岩 なぜか、女性はハトを嫌う人が多い。伝書鳩って聞いただけで鳥肌が立つという人はほとんど女性ですね。この『伝書鳩』という本を書いてずいぶんお手紙をいただきましたけど、全員男性でした。
渡辺 確かにハトを飼っていたのはハト少年で、ハト少女というのはあまりいなかったね(笑)。