神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

晶文社にも厳しい風

何やら厳しい風はあちこちで吹いているが、岡崎武志氏が書いていた晶文社の苦境について、朝日新聞さんも書いていた。中村社長によると、・文藝一般書の新刊は、今までの半分以下の点数にまで減らす。 ・既に準備していたラインアップも含め企画を見直してい…

筑摩書房の双書Zero

『ちくま』9月号によると、9月26日双書Zero創刊。 阿部真大『ハタチの原点』、澁谷知美『平成オトコ塾』、中島岳志『朝日平吾の鬱屈』の3点。執筆予定者に豊崎由美、斎藤環らも。今のところ、猫猫先生の名はない。 (参考)同誌の林哲夫「ふるほんのほこり」…

猫猫先生が予想もできなかった事態

2年前猫猫先生は、『日本の有名一族』で、鳩山由紀夫、邦夫兄弟について、今のところ、祖父一郎に継いで首相になる可能性は低いと書いた。さてさて、どうなることやら。 - 『浦沢直樹読本』を立ち読みした。

松田友泉『コラム等』のオタどん

u-sen氏の『コラム等』*1にはわすのことも出てくるらしいが、どんなことかしら。誰ぞも見たかすら・・・ - 『アエラ』の表紙は、浦沢直樹。20世紀少年を今日もテレビで見なければ。←見ますた。おもすろ。 *1:池袋の古書往来座、早稲田の古書現世でも売ってい…

柳田國男と謎の西洋人

三村竹清の日記には、稀に柳田國男が出てくる。大正14年11月23日の条もその一つである。 八王子にて大義寺を尋ねて元横山町を曲れは かなたより洋服きたる二人連来る 見覚えありつるやうに思ひ近より見れは 柳田國男氏也 不しきの処にてといへは この西洋人…

原武史『松本清張の「遺言」』への疑問(その2)

荒俣宏『決戦下のユートピア』(文春文庫)には、大東亜心霊学とも言うべきネタが書かれている。その中に昭和9年12月杉並署に検挙された皇道日月団といういかがわしそうな宗教団体が出てくる。 この教団は昭和八年に旗上げされたものである。教祖穴井元喜が…

由良君美監修本に集った若き古本者たち

わすとか、もしかしたら猫猫先生も愛読したかもしれない『世界のオカルト文学幻想文学総解説』(自由国民社、1985年5月)。由良君美監修である。執筆者31名のうちから何人かを拾ってみる(肩書きは当時)と、 山形大学講師 青木由紀子 ファンタジー文学研究…

河豚計画と笹川良一

増田正雄が、笹川良一の日記*1にも出てきた。 昭和21年3月8日 ◎増田正雄氏が四王天[延孝]氏等と共に猶太排斥運動してゐるから、猶太人に同情する予は彼等に反対し、土地を与へよ、排斥するな、八紘一宇はなりたたぬと叫び、増田氏の板倉[弥三郎]を通じて(「…

長谷川時雨生誕130周年

神奈川近代文学館では、10月3日〜11月15日の「開館25周年記念 大乱歩展」に続き、11月21日〜1月11日に「生誕130年長谷川時雨展」を開催する予定。「森茉莉街道をゆく」さんが喜びそうなニュース。 - 川崎市市民ミュージアムの「サンデー・マガジンのDNA -週…

あちゅいけどさわやかな一冊

安西冬衛の日記には、ボン書店の鳥羽茂は二度しかでてこない。 一つは、昭和8年2月21日の条で「「亜細亜の鹹湖」記要」として、第二詩集である同書の寄贈先などを記録した中に、2月19日のこととして、「鳥羽君より亜細亜の鹹湖予約者の氏名を通知してくる。…

下鴨納涼古本まつりで泣いた人、笑った人

『小説すばる』9月号の「荻原魚雷の古書古書話」は、『sumus』とその同人山本善行氏による善行堂開店の話。最後に下鴨納涼古本まつりに今年も行くと書いていたが、ブログを見ると、地震のために断念したらしい。 結局、 前日には入洛していた人・・・岡崎武…

日本出版学会会員名簿を見る

『出版文化』で日本出版学会会員名簿(正会員362名)を見ると、あの人もこの人も。 石塚純一 札幌大学文化学部 植田康夫 読書人 大貫伸樹 大貫デザイン事務所 岡村敬二 京都ノートルダム女子大学 小野高裕 大阪大学大学院歯学研究科 黒古一夫 図書館情報大学…

『フォーチュン』にも登場していた藤澤親雄『神国日本の使命』

高島秀之『嫌われた日本 戦時ジャーナリズム』(創成社新書)によると、『フォーチュン』1944年4月号の日本特集号の「平均的日本人」に藤澤親雄の『神国日本の使命』が出てくるらしい。 とりわけ、フジノ氏が気に入っているのは、一つは大政翼賛会の理論家で…

オタどんと書物蔵のキャッチボール

藤原明『日本の偽書』(文春新書)に、“言説のキャッチボール”という概念が出てくる。中世の両部神道系の偽書を中心に形成された神道秘説の生成を研究している門屋温氏が提唱した概念だそうだ。ある人物の言説を取り込んで新たな創造物が生成されるメカニズ…

ルンペン文士?星一夫

光瀬龍の公認ファンクラブ東キャナル市民の会の機関誌『キャナリアン』9号、1979年10月所収の「ここは遠きブルガリヤ・ドナウのかなた」に、昭和20年代の終わり頃から30年代始め頃にかけて、新宿三丁目の裏にあったプロヴアンスという喫茶店の話が出てくる*1…

大量の本に埋もれて亡くなられた女性

駿府城の石垣が崩れたと思っていたら、静岡市内では大量の本に埋もれて亡くなっているのが発見された40代の女性がいたとのこと。 人事とは思えない。黒岩さんにも気を付けてもらわねば。市内の古書店とかは無事だったかしら。 下鴨の100円均一コーナー…

台風も地震も何のその

誰ぞは昨日岡山へ寄った後、既に京都へ到着していたらしい。u-sen氏は今頃どこにいるかしら。 朝から雨が降っているし、テレビを見てたらいきなり緊急地震速報の表示で、なんだろうと思っていたらグラグラと来た。古本市はどうなることやらと思っていたら、…

増田正雄と宮内省怪文書事件

増田正雄は、ただの反ユダヤ主義者かと思っていたが、中山太郎*1や衛藤利夫*2との関係、広田弘毅の私設顧問*3だったらしいことが判明してきた。更に、松本健一『評伝北一輝4』によれば、宮内省怪文書事件にも顔を出しているようだ。西田税が『牧野内大臣、…

原武史『松本清張の「遺言」』への疑問

原武史氏は、「一九三五(昭和十)年十月に陸軍の真崎甚三郎や畑俊六らとともに、天津教の神宝を拝観した秦真六」と書いているが、畑の名前を挙げている根拠が不明である。天津教第二代教祖竹内義宮の『デハ話ソウ』には、昭和10年10月の「主なる神宮拝観者…

あちゅくて、やってられん。

熱い、ひたすら熱い。皆さん、ほんまに下鴨へ行くだすかね。死ぬかもしれんだすよ。 - ジュンク堂池袋本店で、9月5日(土) 19:00〜「活字癖参上!〜漱石から房之介まで」(夏目房之介(漫画コラムニスト)×祖父江慎(グラフィックデザイナー)があるらしい。…

赤司繁太郎に関するメモ

謎のメモが手元にある。 『同情録』に寄せた59人の一人 / p24 赤司繁太郎 明治三十五年ごろから約四年間、宇宙神教の牧師として名古屋市東区東片端に住んでいた 『新仏教』 世光社『ユニヴァサリスト』を刊行。明治40年ごろから東京に移り41年10月『新天地…

狩野文京堂の狩野兵太郎(その2)

『京都書肆変遷史』を見るのを忘れていた。これによると、文京堂の狩野兵太郎は、 明治40年頃 若林春和堂(若林茂一郎)方に奉公した模様 大正12年5月 烏丸通寺ノ内上ルに別家独立 その後一時期寺ノ内大宮東入ルに移る 昭和2年 現在の丸太町通河原町東入ルに…

賀茂大橋の100円おばさん

u-sen氏が寸借詐欺のことを書いていたので、昔、賀茂大橋にいた100円おばさんを思い出した。いわゆるホームレスではなく、近所に住むおばさん*1だったと思うが、賀茂大橋を通行する人に声をかけては、「100円、めぐんでください」と言っていた。私も、…

坪内祐三の御用達でもあった蟻二郎のワンダーランド

いやはや坪内祐三氏が蟻二郎のワンダーランドに言及していたとは*1。 私が学生の頃、神保町には、北沢書店だけでなく、東京堂書店の洋書部があり、米文学者蟻二郎の経営するワンダーランドがあり、古書の東京泰文社や松村書店があり、三省堂の洋書部も今より…

昔々、駿河の国に松尾書店があったとさ

ma-tango氏がいう*1松尾書店とはこのことかしら。 書店となれば、七間町通りの吉見書店へまっすぐには行かず、まずその手前にあった古本屋をのぞく。(略)いつも店の奥の決った場所にいて、かならず本を読んでいた。かたわらに小ぶりの火鉢があり、冬はそこ…

油断大敵『1Q84』

『1Q84』が東京堂書店のベストセラーから姿を消したので、しばらく増刷はなかろうと安心してたら、いつのまにか15刷、16刷が出てた。おとろし、おとろし。今頃、新刊を買って読むなよ。 (参考)6月23日 - 有隣堂が創立百年を迎えたそうだ。『有鄰』500…

宇高兵作の孫

北原尚彦『古本買いまくり漫遊記』(本の雑誌社、2009年4月)にブラヴァツキー『霊智学解説』(博文館、明治43年12月)の訳者宇高兵作の孫なる人が出てきた。同書の原型は、ネットでも読める(2004年2月14日の条)。→「http://homepage3.nifty.com/kitahara/…

10月もいそがし、いそがし

10月1日(木)〜6日(火) 早稲田青空古本祭(穴八幡宮) 10月9日(金)〜13日(火) 四天王寺秋の大古本祭り、天満天神古本祭り 10月10日(土) 秋も一箱古本市2009(谷中・根津・千駄木) 10月24日(土)10:30〜12:30 黒岩比佐子さん「関西学院大学オープン…