神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

近畿民俗学会会員としての谷沢永一


 今年ももう直ぐ四天王寺春の大古本祭りが開催されますね。そこで、昨年四天王寺の100円均一台で拾った『会員名簿』(近畿民俗学会、昭和44年5月)を話題にしよう。多数出ていた『近畿民俗』から名簿の挟まった48号(昭和44年8月)を購入。旧蔵者は吉川某で、『定本柳田国男集』や『日本民俗学大系』も均一に出ていた。菊地先生が先に漁っていて、同誌の柳田国男追悼号や渋沢敬三追悼号などを買ったようだ。
 さて、名簿を見ていると小谷方明*1、小寺廉吉*2後藤捷一*3、鳥越憲三郎、柴田実、竹田聴洲岩井宏実*4、水木直箭といったお馴染みの名前に加え、谷沢永一の名前があって驚いた。いつから入会していたのだろうか。
 家蔵の浦西和彦編『谷沢永一』(日外アソシエーツ、昭和61年7月)*5から昭和44年以前の民俗学関係の記事を拾ってみると、

昭和37年12月 「「時代ト農政」前後」『国語と国文学』第465号
昭和43年5月 「柳田国男書目補遺」『愛書くらぶ』第7冊
同年6月 「柳田国男折口信夫」『国文学〈解釈と教材の研究〉』第13巻第7号
昭和44年3月 「柳田国男研究案内」『現代日本文学大系第20巻月報10』
同年9月 「柳田国男著作目録(第20巻の補)」『現代日本文学大系第27巻月報19』
同年11月 「柳田国男と同人小集」『大阪古書月報』第150号

 昭和37年の段階で入会していたかどうか。 退会は、『近畿民俗』第60・61号(近畿民俗学会、昭和49年3月)に退会者として「谷沢栄[ママ]一 兵庫」とあるのが、川西市に住んでいた谷沢と思われる。