神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

 戦前の心霊研究家瀧川辰郎


大正6年1月に創刊された大本教の機関誌『神霊界』。浅野和三郎主筆兼編輯長となったこの雑誌に、瀧川龍舟こと瀧川辰郎は何回か執筆している。「国体の精華(一)」(84号、大正8年4月15日)、「大本の鎮魂とキリストのミラクル 大本信者の聖書研究」(135号、大正10年3月1日)など。瀧川は浅野が講述した『皇道大本の概要』(大日本修斎会、大正9年3月)の筆記者でもある。


浅野が大本を離れた後は、浅野に従ったのであろうか、東京心霊科学協会の評議員となっている。瀧川の名前は、おそらく『霊的方面より観たる牧野頭取』(会通社、昭和12年9月)など、ニコニコ主義の牧野元次郎に関する著作の著者として、知られているのであろう。その他、大日本鶏鳴会理事、神乃日本社評議員の肩書きを有していたことが判明している。その名前が最後に見られるのは、中里義美『神日本魂』(神日本学会、昭和18年2月)中に、同会役員として「日の本教会 瀧川辰郎」としてである。この瀧川、生年も没年も不明だが、なぜか巌本善治と親しかったようだから、謎多き人物である。

                                                                      • -


中央公論アダージョ』は「吉田茂と白金台を歩く」。作家、漫画家、落語家は登場したが、とうとう政治家が出てきた。わすは、吉田茂より、「おにゃのこ」と歩きたいだす(笑