神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

大正イマジュリィの木下茂

「ユクノキたんのためなら、エンヤコーラ」と大きな図書館で、木下茂について戦前の『日本美術年鑑』の「日本美術家人名」などを調べたが、不明だった。
そこで、山田俊幸監修『大正イマジュリィの世界』(ピエ・ブックス、2010年11月)の「主要作家データ」を見ると、

木下茂(きのした・しげる
生没年不詳
竹久夢二の主宰する雑誌『櫻さく國・白風の巻』(洛陽堂/明治四四年一〇月)に「淡青き肌に纏る悲み」を寄稿。同誌には「シゲル」名で〈BERのおかみさん〉と題されたコマ絵も描く。大正五年、雑誌『文章世界』の投稿出身者で結成された第一回「十日会」の会合で、幹事を務めた。

とあった。このほか、『日本近代文学大事典』第四巻の「こま絵」の項によると、『文章世界』では、小杉未醒太田三郎が選者となり、木下茂、山田実のこま絵専門家や、池田永治、鈴木信太郎浜田庄司、堂本三之助(印象)らが出て、登龍門の観があったという。以上、画家としての木下について多少判明したが、詩人としての木下については、引き続き要調査。
(参考)「大杉栄鎮魂歌集

大正イマジュリィの世界―デザインとイラストレーションのモダーンズ

大正イマジュリィの世界―デザインとイラストレーションのモダーンズ