神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

 時代や書店で境野黄洋を買う福原麟太郎


福原麟太郎の「昭和二十年の日記」(『福原麟太郎著作集8』)に時代屋書店という古本屋が出てくる。

五月十二日。(略)三軒茶屋に至り散髪。(略)帰途中里で電車を降りて、時代屋という古本屋を見る。境野黄洋『日本の仏教』、大和田建樹『狂言評釈』を買う。夕方再び三軒茶屋の古本屋へゆき『宗教の[ママ]学術的研究』を買ってくる。


境野の『日本の仏教』は丙午出版社から大正7年刊行。『宗教之学術的研究』は、加藤玄智の著作で、大正3年日本学術普及会から刊行。昭和20年5月の当時、福原は、世田谷新町に疎開していた。「時代屋書店」とは、世田谷の三宿町にあったという菰池佐一郎の時代や書店のことだろうか。

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退屈男と本と街」8月26日分に、ジュンク堂書店池袋本店で、9月11日(木)小谷野敦枡野浩一栗原裕一郎さんの『盗作の歌なんか聴きたくない(こともない)』(『<盗作>の文学史』発売記念)というトークセッションがあることが書かれていた。詳しくは→「http://www.junkudo.co.jp/shop2.html


角川文庫創刊60周年記念企画の今月の角川文庫編集長は恩田陸。60年間に出版された1万5千点超の中から『ひでおと素子の愛の交換日記』など6点セレクト。インタビューで、本当はデニケンの『未来の記憶』も復刊させたかった、空想科学小説としては面白いと言っているのには、笑える。→「http://www.kadokawa.co.jp/dis/chiefeditor/05/02-01.php
神々の指紋』がブームになった時に、復刊されていたっけ。

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アスペクトから『本棚2』が出てた。岡崎氏などが登場。