神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『大阪出版文化資料集』(ゆまに書房)解題(宮里立士)にヨコジュンと「神保町系オタオタ日記」


 たまに「グーグルブックス」でエゴサーチをしてます。具体的には、もっぱら「神保町系オタオタ日記」で検索。小田光雄近代出版史探索』(論創社)第1~7巻のほぼ全巻に登場することが分かります。小田さん、偶然か意図的か改めてありがとうございます。
 グーグルブックスはノイズが多いので、『會報-第1~16号』もノイズかと思ってスルーしかけると、引用文の中に「神保町系オタオタ日記」が見える。あわてて、原本に当たると出てました。ゆまに書房の書誌書目シリーズ98、「大阪出版文化資料集第6巻」に当たる宮里立士・佐藤哲彦編、宮里立士解題『大阪明治文化研究会会報(第1号~第16号)』中の解題である。資料集第5巻に当たる伊達俊光『大大阪と文化:長春庵随想録』(金尾文淵堂、昭和17年)の説明中に

 煩雑を厭わずさまざまな事例を紹介するため、玉石混淆の感もあるが、その膨大な記述から昭和戦前の「大大阪」の文化世界の全容が彷彿とする。(略)また、インターネット上に本書の言及を散見される(神保町系オタオタ日記二〇一〇年三月九日「酒井勝軍エピゴーネン石河光哉」)。

 ありがとうございます。必ずしも言及する必要性がないところ、おちゃらけたタイトルの拙ブログをよくぞ挙げていただいた。言及された拙ブログのエントリー→「酒井勝軍のエピゴーネン石河光哉 - 神保町系オタオタ日記
 更に、資料集第4巻に当たる福良竹亭(虎雄)『百楽荘漫記』(言海書房、昭和10年)の説明中に、ヨコジュン登場。同書の「ツンドク弁」について、

(略)SF作家で近代日本文化史にも精しい横田順彌氏は、『日本古書通信*1に連載する「明治大正珍情話」第十二回で「福良竹亭の古書論」と題し、これをユーモラスに紹介している(第九五三号、平成二十年十二月号)。

 私を古本の世界へ導いた一因たる『日本SFこてん古典』の著者であるヨコジュンと並ぶことになって、この上なく光栄である。
 ちなみに資料集第3巻は、土屋元作(大夢)『記憶を辿りて』(土屋文集刊行会、昭和7年)である。「雑学王吉永進一と雑学博士土屋元作が交錯したシカゴ万国宗教会議ー『岩波仏教辞典第三版』刊行ー - 神保町系オタオタ日記」で言及したとおり、私を古本の世界へ導いた筆頭の一因たる吉永さんが注目していた人物である。前掲書を読んだ吉永さんの土屋評は「変なやつ」、翻訳すれば「注目すべき人物」ということになる。近代仏教研究者の諸君は、土屋元作という名前を覚えておこう。

*1:日本古書通信』は、今年12月号で終刊とのこと。