知恩寺秋の古本まつりは、2日目まで上京していたので3日目から参戦。三密堂書店が目録に挙げたものの注文の無かった分を並べた台に、渡辺藤交『呼吸式感応的治療秘書』*1(日本心霊学会本部、大正2年9月初版・12年8月14版)があった。日本心霊学会の最初の刊行物で記念すべき本だが、私は持っていない。しかし、国会図書館デジコレで読めるから買わなくてもいいかと、手にも取らなかった。
ところが、翌日ある件で内容を確認したら驚いた。写真を挙げた『心霊秘条』や『会員之証』などが挟まっていたのである。これらは日本心霊学会に入会すると、送られたのであろう。これで4,400円は安いと購入。『会員之証』(大正12年10月24日付け)に書かれた三上某については、調査中である。日本心霊学会出版部を前身とする人文書院が創立されて100周年を記念する論文集である栗田英彦編『「日本心霊学会」研究:霊術団体から学術出版への道』(人文書院、令和4年10月)のインパクトあるカバーの写真は大正5年のものなので、この中には三上某宛の封筒は無いことになる*2