京都女子大学が創基100周年記念の展覧会「京女100年の至宝」を開催していたので、行ってきました。ビアズリー関連、九条武子コレクション、淀野隆三宛や佐藤春夫宛の川端康成書簡、よく知られたB5判ではなくB4判の『キンダーブック』創刊号(昭和2年11月)*1など貴重で多彩な至宝が展示されていた。
私が気に入ったのは、乱歩旧蔵の江島其磧『風流東大全』(八文字屋八左衛門、享保16年)である。写真を挙げた蔵書印が押されていて、図録の解説によると、下から「越長文庫」「斎藤文庫」「幸堂私印」「乱」*2で、それぞれ印主は不明、斎藤雀志(明治期の俳人)、幸堂得知、江戸川乱歩だという。「『越長文庫』は、国文学研究資料館蔵書印データベースで松永文庫所蔵の読本に押されていることが確認できるものであるが、印章の所持者は不明」ともある。この松永文庫所蔵本の印は、「蔵書印DB越長文庫」で見られる。また、解説では乱歩の蔵書印についても、乱歩蔵の八文字屋本等に押されていることが確認できるものとして、同データベースを挙げている。これは、「蔵書印DB乱」などに出ている。蔵書印データベース、使われていますね。
展覧会は、予約制で今週4日(金)まで。図録(69頁)と記念品(オリジナルマスクケース)が貰えた。「京都女子大学創基100周年記念 特別企画展観「京女100年の至宝」 | 100周年サイト」