神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2005年の四天王寺と天神さんの古本祭

5年前の大阪の古本祭りの記録があった。

2005年10月7日
書物奉行さんに負けじと10時をもって突撃!の巻

書物奉行さんに10月7日の大阪古本祭めぐりを推奨したものの、どうやら「雨にたたられた青空古本祭」になりそうな気配・・・
責任をとって辞職しようかと思ったが、ここは現地へ行って謝ろうと誰かさんみたいに「スケジュール」とやらを調整して、朝もはよから「第5回四天王寺べんてんさん青空大古本祭」(平成17年)へ突撃!

勢い余って早く着きすぎて、ブルーシート満開状態。こういうときは本部へ行ってもらえるものをまずもらっておく。本部あたりでうろうろしてると、「建設産業協会さん、少し早いけど開けていいですよ」との声が!
100円均一コーナーが開く前から、開くとは。会場内で一番のスタートか。ラッキー。
協会のコーナーを見て、次に100円均一コーナーへ。
続いて、雨が降る前に均一台の多い東ゾーン*1をかたづけておこう。
まずは、クライン文庫から敬意を表そう。

クライン文庫の「開店11周年記念
         300×5=1000  
         500×3=1000」
のコーナーに『牛乳害毒論』(高橋逸馬著・明治38年発行)なる本が300円であった。
書物奉行さんのところ経由でいつも「書物蔵」の次に「自分のブログもかくありたい」と崇拝するHisakoさん*2なら飛びついて買いそうな本かも。
(僕は興味がないから買わず)
同店の和本のコーナーも同様の記念セールであった。     

シルヴァン書房でヨコジュンの『日本SFこてん古典』の単行本3冊が初版帯付き5500円なのを見る。

どこの書店だったか、森銑三著作集が300円だった。森先生が泣いているぞ!なんちゃって。(何年かぶりに(笑)寄った天牛書店江坂本店では580円だった。10万冊の蔵書だという。50円均一の文庫や、古書現世みたいに100円均一の単行本のコーナーがあった。)

岡田書店の300円均一コーナーでは、『上野理一伝』、『村山龍平伝』とかを見る。なんかもっと他にいいものがありそうな雰囲気もあったが、掘り起こすのが面倒になり、途中でやめ。
書物奉行さんより、先に天神さんへ行かねばと、気もそぞろなり。

えっ、「謝りに行ったのではないか」って?
そんなことは忘れて、古本勝負だす(結局、書物奉行さんは、先に天神さんを回っていたとのこと。あーあ・・・)。

「第8回天神さんの古本まつり」では、厚生書店の古雑誌(国文学、歴史、宗教、戦前の日本古書通信、古書目録など)100円均一をじっくり見てたら、大正9年12月発行の雑誌ならぬ本が混じっていて思わず買ったがタイトルは内緒*3
きっと、この雑誌類はkuzanさんが昨日買いあさっているのだろうなあ。

午後から雨と思っていたら、早々と午前中から降ったりやんだりで、困った天気であった。
もっとも、こういうこともあろうかと、四天王寺ではテントの外の均一台を先に見ておいたため、シートをかぶせられるまでに一応見終えていたのは、正解だった(ただし、天神さんの100円均一コーナーではしっかり透明のビニールシートがかかっていた。)。

せっかく、天神橋まで来たので天神橋筋商店街の古本屋を回る。
「Meets Regional」の「京阪神古本道場」にも出てたしね。
天牛書店天神橋店、エンゼル書房、矢野書房・・・
同誌に出ているのとは反対側の商店街を歩いていると、「2階 古書」なる案内板が。階段を上がると、そこには!

(続きを書こうと思ったが、書店の名前を忘れてしまったので、これで打ち切り。靴を脱いでスリッパに履き替えるという今どき珍しい店だった*4

その後、「阪急古書のまち」へまわる。店頭ワゴンセールなのだが、もうひとつ出してる店が少ないなあと思っていたら回っている間に、出てる店がいくつかあった気がする。入れ替えをしていたのか?

「駅前第3ビル地下2階」も回る。いまだに行き方がよくわからないが、書物奉行さんは迷わず到達できただろうか?

p.s. 「四天王寺べんてんさん青空大古本祭」100円均一コーナーで見かけた印象に残った人
   ・唐沢俊一氏に似た人
   ・背が高くワイシャツにリュック姿のおにいさん・・・「大阪府建設産業協会」のブースで若干フライングぎみに50円均一の文庫(あの厚さはちくま文庫の全集ものか?)を何冊も抱えていた。
    ちなみに私は同ブースで福武文庫『発禁本』(城市郎著)を拾った。
    同協会のおじさんは「わしらは本屋ではないから、本の値段がわからないので、文庫は50円、他は100円」と豪語(?)してた。
    (追記:8日の朝日新聞で同古本祭が紹介されている記事の中で「府建設業協会は、家屋解体の際に廃棄処分を依頼された古本を安値で並べた」とあった。仕入れ値がタダとは!)
   ・「あんまり買うとな〜」とか「これは買ってもいいか」とつぶやくおじさん

2005年10月10日
す、すまん、俺が雨男だった!

毎週、毎週、古本市三昧の誰かさんをうらやましがらせようと、「第5回四天王寺べんてんさん青空大古本祭」(平成17年)の足し本目当てに突撃するも、雨でさんざんな目にあう。

均一台を見終われないうちに降り出され、ブルーシートがかぶせられる。
降ったりやんだりの天気で、雨と雨の合間に均一台の様子を見にいったりして、四苦八苦。

『牛乳害毒論』は、売れたみたいで見当たらず。『続発禁本』は残っていたが、やはり50円でも状態が悪いので買わず。

そのほか、『妖怪学講義合本第四冊』(井上円了)が3000円、『SFの世界』(福島正美)が1000円を見かける。

いくつかの店で、店主同士で、「晴れたのは昨日だけだな」と嘆き合う声を聞いた。

「雨にたたられた青空古本市」みたいだ。

私が来たのは、初日(7日)と今日だけだが、僕が多少雨男だったのかも!?

書物奉行さんにはすまんことをしただすね。

当時、某氏の「大阪の街を歩きながら,むかし交流のあった大阪の女の子のことを思い出したよ。いい子だったなぁ(遠い目をする××××であった…)」というコメントもあった。

(参考)2006年は2006年10月6日、2007年は2007年10月5日参照。

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『パンとペン 社会主義者堺利彦と「売文社」の闘い』ようやく入手。日本史やノンフィクションのコーナーではなく、文藝書のコーナーであった。

パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い

パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い

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第10回記念「四天王寺 秋の大古本祭り」、今回は参加店38店。東大門の方まで会場があった頃は、何軒出店していたのだろうか。

*1:この頃は東大門周辺にまで出店していたが、最近はこの辺までは出てない。

*2:黒岩比佐子さんに初めてコメントをもらったのは、2006年3月7日なので、この時はまだこっそり(?)と「古書の森日記」を見ているだけのオタどんであった。

*3:伊藤延次編『流感には霊子術:予防と治療』(太霊道本院、大正9)でした。

*4:「古書空閑文庫」でした。「空閑」は「くが」と読む。