神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

悪魔の辞典と神智学


アンブローズ・ビアスの『悪魔の辞典』に出会ったのは相当昔で、当時は神智学なぞ知らなかったわけだが、今度文庫化された筒井康隆訳の辞典を見てたら、神智学やブラヴァツキーおばさんが出てくることを発見。

THEOSOPHY【神智学】名 宗教の持つ確実性のすべてと、科学の持つ神秘性のすべてをあわせ持っている古代の信仰。(略)しかも神智学者がその卓越した先見の明によって、改良を望むならすべて最終的には完成するのだ、と観察している。しかし彼らほど観察力のない者は、猫だけは除外したがる。猫は去年よりも賢くも善良にもなっていないように見えるからだ。ところで最近の神智学者のうち、もっとも偉大でもっとも肥大なのは、亡きブラヴァツキー夫人(略)である。彼女は猫を飼っていなかった。


ビアスの辞典を読んだ人たちにとって、神智学とかブラヴァツキーは、よく知られていたということだろうか。

                                                          • -


「書物蔵」さんが久し振りに公開。ところで、「あの人検索」で「書物蔵」を見ると、「つながり」に妙な人も出てくる。→「http://spysee.jp/%E6%9B%B8%E7%89%A9%E8%94%B5

                                                          • -


今度黒岩さんが講演をする渋谷区郷土博物館・文学館は2度ほど行ったことがある。復元された奥野健男の書斎の本棚の中に、確か鈴木博之の『東京の「地霊」』の元版(文春文庫になり、今度ちくま学芸文庫になった)があった。