2012-11-21 黒岩さんだからこそ書けた『パンとペン』 黒岩比佐子 『寄せ場』24号、2011年5月に中西昭雄氏による黒岩比佐子『パンとペン』の書評*1。 こんにちまで、堺については、幸徳秋水や大杉栄といったラジカルな存在に比べると語られることが少なかったことも、黒岩のようなフリーランスのライターにしてはじめて「売文」の苦衷を知ることができる、という事情を反映しているのだろう。 確かに、本書は、従来の研究者ではなく、ライターでかつ古本者だった黒岩さんでなければ、書けなかった力作だ。 *1:「「文を売って、志を守る」を開拓した先駆者の評伝ーー黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』を読む」