広津和郎の従来の年譜では大正10年からとされている本郷八重山館時代については、大正9年ではないかと推測していた(6月27日参照)が、読売新聞「よみうり抄」の広津に関する記事で確認できた。
大正9年7月27日付 市外中野町から同じく代々木初台五九八番地に転居
11月23日付 風邪快方に向つたが尚ほ引続き本郷八重山館に在り
10年11月21日付 父君柳浪氏と共に鎌倉小町に一家を持つた然し[欠]の本郷五丁目八重山館宿泊は元通り
ふふふ、猫猫先生も、久米正雄の年譜で、大正10年の項に「この年、広津が本郷五丁目の八重山館に越してきて親しく行き来する*1」としているが、従来の広津の年譜は誤りだったのじゃ。