神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

旧植民地関係資料を救った大月健

京大俳句会の会報『自由船』復刊1号、大月健追悼号、2015年1月の宮本託志「ポッとくっついてしまった私」に図書館ネタが。

健さん農学部図書室を定年退職し、付属図書館の嘱託職員として働き始めた頃、彼は「おまけの職員になってしまったように感じる。農学部図書室でやってきたことが取り上げられてしまったようだ」と言って少し落ち込んでいたのを思い出す。かつて健さんは廃棄されそうになった旧植民地関係の資料を農学部図書室で独り整理していたことがあった。彼はどんな人も受け入れる寛容さが目立つが、自分の信念、こだわりに関しては一途で頑固だ。根気づよく続けてきた雑誌「唯一者」もその成果の一つだろう。

大月は2014年5月に死去されたそうである。『京大農学部図書室所蔵旧植民地関係文献目録』がネットで見られるが、資料の発見、保存の経緯は何を見ればいいのかな。