一億総活躍社会ということなので、わすも東京の古書界で活躍せんと行ってきました、神保町へ。「また、ですかー」という声も聞こえるが、そうじゃ(^o^;)そしたら、三省堂の近くの古書店の百円均一コーナーで、またまた内務省検閲原本を発見。手書きのタイトルで多分「書学雑考」と書いてある。ガリ版46頁。全体的にインクが退色して読みづらい。目次によると、執筆論、用筆論、用筆法、書法に関する書目などの内容である。奥付には、「頒価卅五銭也」とも「非売品」ともある。内務省印は、「(空白)/12.12.27/(普通出版)」で、上段にあったはずの「内務省」は消えている。昭和12年12月18印刷、同月24日発行。著者名は、奥付では安井教吾、表紙は安井教悟となっている。国会図書館に安井吾心編『墨林』巻ノ1(龍谷大学書道研究会、昭和14年)という本があるが、同一人物だろう。京都では著名な書家のようだ。本書も、国会図書館を含め、所蔵館は皆無。1頁に「龍谷大学書道講座草稿」とあるが、龍谷大学図書館にもないようだ。