神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

新宿ハーモニカ横丁に蝟集した作家・学者・編集者など

新宿にハーモニカ横丁があった。田辺茂一の小説「ハーモニカ横丁」*1によると、ハーモニカ横丁は、「終戦直後、しばらくの間、角筈周辺の高野果実店は、尾津組の占拠するところとなったが、その占拠された建物と、新宿駅との間の一帯の空地」にあった。そこに集まった人々は、

十返肇伊藤整、長谷健、高見順火野葦平、吹田順助、梅崎春生、江口榛一、福田清人豊田三郎江戸川乱歩井伏鱒二小田嶽夫田村泰次郎井上友一郎、上林暁青野季吉河盛好蔵高橋義孝、浜本浩、亀井勝一郎井上靖柴田錬三郎吉行淳之介、戸石泰一、相良守峯、中野好夫、新庄嘉章、内田吐夢、水島治男、大井広介、池島信平、寺田竹雄、大久保泰、中山巍、高橋忠弥、吉岡憲、山本正、福田豊四郎、守随憲治、塩田良平、吉田精一、暉峻康隆、成瀬正勝川口晶*2辰野隆三好達治河上徹太郎草野心平八木義徳、寺崎浩、寒川光太郎、湯浅克衛、浅見淵、中江良夫、村山知義、新田潤、丸岡明、十和田操、秋沢三郎、外村繁、斎藤豊吉、林唯一、中島健蔵吉田健一堀田善衛、伊奈信男、村上菊一郎、谷崎精二徳大寺公英阿木翁助田中英光坂口安吾尾崎一雄立野信之佐多稲子、野上彰、城昌幸、青江舜二郎、木山捷平、志村立美、小林博、青山光二巌谷大四臼井吉見

作家(阿佐ヶ谷会、鎌倉文士など)、学者(独文、仏文、国文など)、編集者、画家、評論家などに分類すれば、面白そうだ。
なお、ここには挙がっていないが、古田晁高村光太郎も常連であった。「ハーモニカ横丁」というと、現在はもっぱら吉祥寺のそれをさすようだ。

(参考)5月7日

*1:『海』昭和46年7月号

*2:正しくは川口篤か。