神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

芥川賞作家長嶋有の祖父長嶋長節

長嶋有氏は祖父長節について、『群像』2011年11月号の小説「スリーナインで大往生」で次のように書いている。

長節には三人の息子がいて、長男のヨツオは言語学の、次男のムツオは医学部の大学教授になった。三男で私の父のヤツオだけが古道具屋になった。

この長節を『人事興信録』で見ると、

長嶋長節 ながしまちょうせつ 医学博士 杏林大学医学部生理学主任教授 新潟県出身 武蔵野市在籍
妻みつ 大5.4.27生 
長男善郎 昭15.12.21生、東大言語学科卒、独協大助教
二男和郎 昭16.10.3生 東大大学院卒、医博、東大医学部病理学助手
三男康郎 昭和22.11.22生 独協大独語学科卒
明治39年11月3日新潟県隆治かずの長男に生る昭和9年東大医学部医学科卒業(略)35年教授に就任同42年定年退官同47年現職に就く

有氏によると、長節は天長節の日に生まれ、終戦の日に99才9か月で大往生したというので、平成18年8月15日没ということになる。
なお、妻みつは東大医学部附属医院の看護婦であったと私は聞いている。