神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

戦時下の極楽とんぼ(その6)


里見紝や二楽荘は、『大佛次郎敗戦日記』(文庫版では『終戦日記』)に頻出する。その一日を引用すると、

昭和19年12月12日 夜二楽荘に当地在住の小説家のみ「無事な顔」を会せると云う会、里見久米小島川端島木中山義彦夫妻林永井集る。例の如き乱暴な酒となり、途中空襲警報出づ。里見宅より上森の家まで歩き、里見久米対林、久米対林の議論、林房雄あまりわからぬ故自分だけがいいと考えている奴は決して進歩せぬのだと云ってやる。


漢口会の田中軍吉も出てきた。

昭和20年8月26日 [田中軍吉が東久邇の御旨なりとして文化面の動員に駆け回っている。その件につき里見宅で川端久米小林などと話す。国民服やバッヂの時代ではもうないのである。]


    9月6日 [来書 隆一、須藤憲二藤田圭雄中一彌田中軍吉]


    9月30日 日曜のことで客が多い。田中軍吉これは少し頭が変である。


注:[ ]内は日記帳の欄外に記されたものである。


田中文吉は出てこなかった。

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昨日の新聞に今日泊亜蘭(97)の訃報が出てたね。



『読売新聞』の文化面で「編集長魂」連載中。昨日は新潮新書の後藤裕二(40)、本日は『暮しの手帖』の松浦弥太郎(42)。出版界で注目されている編集長4氏を紹介するとのことだが、さて残る二人は誰だらう。


田中貴子田中圭一セクシィ古文!』(メディアファクトリー)。本人がセクシィかはすらない。


岩波書店の小冊子『読書のすすめ』第12集の執筆者に黒岩比佐子さんの名前あり。まだ実物は見ていないが。