神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「『公職追放に関する覚書該当者名簿』のメディア関係者・文化人五十音順索引」が完成

リバーフィールド氏に『公職追放に関する覚書該当者名簿』のうち出版人を抜き出して五十音順索引にしてくれたらなあと呼び掛けたら、なんと『二級河川』17号(金腐川宴游会、2017年4月)でやってくれました。しかも、出版関係以外に、新聞、映画、放送関係者や…

あやすーぃ雑誌『夜の神戸』の編集者山本周五郎と寺田新社長

山梨県立文学館で4月29日(土・祝)から6月18日(日)まで「特設展歿後五十年 山本周五郎展」開催。ということで、山本周五郎ネタを。木村久邇典『山本周五郎の須磨』(小峯書店、昭和50年9月)に、大正期山本が須磨に下宿し、夜の神戸社で観光ガイド誌『夜の神戸…

第一神戸高等女学校教諭田中喜美代さんのその後

今年初の寸葉会(絵葉書を中心とする紙物の即売会)で1枚だけ買ったのが、「神戸市坂口通一丁目関西学院構内」の「田中喜美代先生」宛の年賀状。発信者は印南郡大塩町の山本という女性。切手を貼る所には、「TORII ShOTEN」とある。切手を貼った痕跡はないので…

小寺廉吉と辻村太郎が旅した硫黄島の思い出

サンボーホールの古本市で使用済み絵葉書1枚100円の中から発見。「神田区一ツ橋高等商業学校内 小寺廉吉」宛で、発信者は本郷弥生町の辻村太郎。消印は不鮮明だが7年9月に見える。図柄はハワイのパパイアで、文面には「もう一年たち申し硫黄島の二夜は美しき…

目録コレクター『目録の目録雜考』の西岡祥吉

南木芳太郎の日記*1に『目録の目録雜考』という本が出てくる。 (昭和五年) 十一月十七日 (略)堺の西岡祥吉氏より『目録の目録雜考」贈り来る。 「目録の目録」とは気になるので、国会図書館デジタルコレクションで見てみた。『目録の目録雜考』第1輯で、昭和…

書砦梁山泊から伝記特集の古書目録

紹介するのが遅れたが、2月に書砦梁山泊から古書目録46号、伝記特集が出た。近代以降の自伝・回想録・日記・評伝・追悼録の特集で、被伝記者の五十音順に並べているのが特色である。更に書名や著者名の被伝記者名の部分を太字にしたり、被伝記者名を補記する…

京都精華大学公開講座ガーデンで斎藤光先生の「幻のモダン文化 京都の「カフェー」史を味わう」

2017年度京都精華大学公開講座ガーデンのパンフを見てたら、斎藤光ポピュラーカルチャー学部教授による「幻のモダン文化 京都の「カフェー」史を味わう」を発見。5月27日(土)12時ー16時、レストラン菊水集合で食事の後、「いまも形を変えて存在する「カフェ…

創業100周年を迎える三密堂書店

『三密堂書店最新入荷情報』平成29年5月号を入手。橘呂尚(水野杏紀)「百年三代続く古本屋さん、三密堂書店」によると、三密堂書店は大正6年開店で、もうすぐ100年になるという。『京都書肆変遷史』(京都書肆変遷史編纂委員会、平成6年11月)によると、大正元…

昭和戦前期の京阪神における文献研究家

『南木芳太郎日記ーー大阪郷土研究の先覚者ーー』1巻(大阪市史料調査会、平成21年12月)で昭和5年6月27日の条に貼り付けられた『夕刊大阪新聞』同月24日の記事が翻刻されている。内容は、南木が相談役となり大正15年4月発足した浪速叢書刊行会から発行された…

ツイン21古本フェアではどんだけ?こんだけ!

ツイン21古本フェアも今日で終了。最近急成長中の「ゆずぽん」なる強敵が油断してる(?)間に色々ゲットぢゃ。 池崎書店出品では 『本箱』(本箱編集室、平成14年9月)・・・大阪古書会館の古本大学でモズブックスさんが大阪の古書店マップが載っていると紹介し…

サンボーホールで拾った本と1003でもらった「オススメ古本屋診断シート」

このところtwitterのツイートがなぜかできないので、近況報告をこちらで。 今日から開催のサンボーホールひょうご大古本市で拾えた本。 『あふひ』3-5号(葵文会、明治43年7-9月)・・・大槻如電・幸堂得知・饗庭篁村監修の雑誌。3冊で1000円。復刻版が出てる…

戦前期朝鮮における生気療法家秋田春蔵

福田與『満点の星を仰ぎて』(福田図書室、昭和61年10月)に福田の長姉糸野の夫である秋田春蔵という人物が出てくる。朝鮮の京城で漁具製造販売の卸問屋を表看板でするほか、自動車の路線を購入して不便な奥地に車を走らせたり、禿げ山を購入して盛んに植樹な…

日本空飛ぶ円盤研究会の『宇宙機』や静坐社の『静坐』を持っていた長谷川光二の畏るべきコレクション

仙台静坐会の機関誌『坐忘』に投稿していたという長谷川光二については「『北方人』25号(北方文学研究会)をいただく」で言及して以来気になっていた。そこで伊藤重行『釧路湿原の聖人・長谷川光二ーー永遠なる人間の鏡ーー』(学文社、平成17年4月)を読んでみ…

昭和通商ベルリン支店長前田富太郎と岡田式静坐法

京都市吉田本町にあった静坐社の機関誌『静坐』で、まさかこんなところで出会うとはと驚いた社名があった。昭和14年陸軍によって作られた国策会社昭和通商である。昭和通商については、「谷川徹三と昭和通商」などを参照されたい。さて、同誌15巻6号、昭和16…