先日の平安蚤の市で「pieinthesky」氏から、写真を購入。昭和11年6月7日に開催された芦屋仏教会館創立10周年記念講演会の日に丸紅商店社長で会館の創立者である伊藤長兵衛宅で撮影されたものである。台紙には、芦屋駅前の村田写真館のラベルが貼られている。キャプションによると、前列左から谷本博士*1、伊藤、花田凌雲龍谷大学長、後列左から3人目が梅原真隆顕真学苑主幹、伊藤の真後ろが一柳知成東本願寺前参務、花田の真後ろが緇川先生*2である。
知恩寺の古本まつりで入手した梅原発行の『道』を調べたら、133号(昭和11年6月)に梅原の講演要旨が「聖扉は開かれてあり」と題して、掲載されていた。仏教会館の本尊は聖徳太子とし、会館正面の額と左右の聯に提示されている十七条憲法の文章から国体へと話を展開したことが分かる。
芦屋仏教会館については、「下鴨神社納涼古本まつりで見つけた『崇信会と芦屋仏教会館のえにし』(昭和5年) - 神保町系オタオタ日記」参照。写真の背景の伊藤邸は芦屋にあったが、誰の設計だろうか。