神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

三密堂書店が大放出!野口謙蔵『遺歌集凍雪』

激戦区である三密堂書店の均一台がまたまたやってくれました。上記を100円で。所蔵は滋賀県立図書館だけか。あきつ書店では19440円。昭和23年10月発行、発行所は滋賀県蒲生郡桜川村の白日社関西支部、発行者は同住所の歌人米田雄郎。非売品で、115頁。
目次は、

昭和十三年 七十三首
昭和十四年 三十二首
昭和十五年 八十四首
昭和十六年 六十首
昭和十七年 三十二首
昭和十八年 五十三首
昭和十九年 二首
追憶
野口君と虹 前田夕暮
おもひで 水原秋桜子
野口君のこと 斎藤与里
略歴
巻末小記 米田雄郎

略歴によれば、野口は滋賀県彦根中学校の生徒時代に前田門下の歌人でもあった桜川村極楽寺の和尚である米田と知り合い、死に至るまでの二十数ヶ年にわたり交遊を続けた。そして、昭和5年9月に発行された米田の歌集『朝の挨拶』の装幀をし、以後米田の依頼を受けては、前田の『詩歌』同人の歌集や叢書の装幀をするようになり、更に水原の『馬酔木』や『詩歌』の表紙や扉も描いたりしたという。
野口は、昭和19年7月5日逝去。枕頭には、その朝届いた『詩歌』7月号が置かれていた。