神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

酒井勝軍の孫が小説の主人公になる時代

その昔、『地球ロマン』復刊全6号や『迷宮』全3号という雑誌で取り上げられた戦前のトンデモない人達も、今や小説や漫画の登場人物となり、身近な(?)存在となっている。
安彦良和虹色のトロツキー』の安江仙弘、大塚英志氏の木島日記シリーズの藤沢親雄らがそれで、2009年10月に刊行された藤木稟『太古の血脈』(光文社)には酒井勝軍の孫(架空の人物)が主人公として登場する。酒井自身も登場するが、

酒井勝軍は、明治から大正、昭和にかけて常に日本軍の要職にあり、当時流行した日ユ同祖論(日本人とユダヤ人が同祖であるとする説)を唱えた先駆け的存在である。さらには世界を駆けめぐって、ピラミッド日本起源説等を提唱したという、異端の歴史研究家であった。

と紹介されている。酒井や酒井の孫が登場する小説が読める時代が来るとは。と学会の人達のおかげかな。
なお、巻末に酒井の孫である万澤安央氏と高橋克彦氏への謝辞が述べられている。

太古の血脈

太古の血脈