『続・巣鴨日記 笹川良一と東京裁判1』(中央公論新社、2007年12月)306〜308頁に、年月日も宛先も不明な笹川の獄中からの手紙が掲載されている。そこには、神田区神保町三ノ十一興風書院発行の書籍を至急購入してくれと、31冊の書名が挙がっている。この一覧を見て、たまげてしまう。
『不動尊霊験祈祷法』
『祈祷術伝習録 上中下』
『祈祷術伝習録奥伝』
『心霊感応術』
『交霊祈祷術』
『交霊祈祷術極秘皆伝』
『数理応用百中秘伝 透視術』
『独習自在 心霊催眠術奥伝』
『玄米食の勧めと炊き方』
『魔術及催眠術自在』
『霊交催眠術の秘訣法』
などなど。
特に『秘法伝授 霊術実験集』、『病難必治 霊力治療術』の二冊には○印が付され、「○印二冊至急御郵送乞」とある。巣鴨プリズンで、心霊ブームがあったのだろうか。NDL-OPACで見ると、挙がっている書籍には日本佛教新聞社の発行のものも混じっているようだが、興風書院とともに眞継義太郎なる人が代表者だ。この眞継を調べたら、大東亜心霊学に新たな発見があるかも。
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銀座の資生堂ギャラリーで「夢の饗宴 歴史を彩るメニュー×現代のアーティストたち」展開催中。8月6日(水)まで。 食つながりだが、『文學界』に連載された黒岩比佐子「歴史のかげに“食”あり」が、8月に文春新書から刊行予定(タイトルは少し変わる予定)とのこと。