神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

オタ、書肆アクセスの閉店に泣く・・・


かねてより岡崎武志氏や林哲夫氏のブログで、神保町で何か不幸な事態が生じつつあることに言及されていたので、どこかの古書店の閉店かと思っていた。ところが、書肆アクセスの閉店と知り、驚いた。


書肆アクセスの歩み*1を振り返って見ると、


1976年4月 地方・小出版流通センターの「展示センター」として、神田小川町にオープン
1980年7月 「書肆アクセス」に名称変更
1981年1月 現在地に移転
1994年9月 畠中店長就任


私が初めてアクセスに行ったのは、何年だろうか。すずらん通りにある現在地だったから、1981年以降のことだ。創刊された『東京ブックマップ』に掲載されているのを見て、訪ねたのであった。今でも覚えているが、店に入って見て、ロッパではないが、私も「アッ」と言いたくなるような品揃えであった。「ふるさと文庫」(筑波書林)や「岡山文庫」(日本文教出版)など、ずらりと揃っているではないか。「有隣新書」は有隣堂で買ってあったので、買うべきものはなかったが、有隣堂以外にあんなに揃えてある店には初めて出会った。地域別に並べてある単行本の棚が、これまた壮観で、上京の度にアクセスに寄ることになってしまった。


そんな楽しみの場所であったアクセスが閉店になってしまうとは。アクセスに育てられた一人である私としてはとても悲しい。同志社大学の側にある「なかじま食堂」がかつて閉店の危機を迎えた時、アットホームな雰囲気のなかじま食堂のおばちゃんの魅力にひかれ食堂に通ったことのあるOB達は、「自分達は、なかじま大学の卒業生だ」と称して、支援に乗り出したという。「アクセス大学」の卒業生とも言うべき人達は、何か動いているのかしら。


(参考)「daily-sumus」7月21日分によると、11月中旬で閉店とのこと。

追記:南陀楼綾繁さんらによる活動は、「ナンダロウアヤシゲな日々」参照。
なお、閉店は11月17日とのこと。

*1:畠中理恵子・ 黒沢説子『神保町「書肆アクセス」半畳日記』(無明舎出版, 2002.5)による。