神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

 芸術家兄弟を生んだ伊藤為吉


近代建築史に興味があったので、昔、千田是也ら芸術家兄弟の父である伊藤為吉の評伝、村松貞次郎『やわらかいものへの視点 異端の建築家伊藤為吉』を読んだことがある。再度、見てみると、為吉には、喜美栄夫人とは別腹で三人の子供(貞亮、翁介、愛子)がいて、愛子は坂東寿三郎夫人であるとのこと。


喜美栄夫人の告別式の様子が秋田雨雀の日記に出ていた。

昭和17年12月29日 今日午後一時から伊藤為吉夫人喜美栄(伊藤、千田君たちの母)の告別式が駒込教会で行われた。(略)白水万里牧師の司会で葬儀が行われた。(略)杉並教会の賀川豊彦夫人も感想をのべた。故人*1は発明狂的な人。子供−道郎、熹朔、是也−だけが遺産。


ちなみに為吉、喜美栄夫妻の媒酌人は手嶋精一である。

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昨日の朝日新聞夕刊の「ニッポン人・脈・記」の「わが町で本を出す」に、予想していたとおり書肆アクセスが出てきたね。畠中理恵子さんと川上賢一さんの写真付き。
日曜日の東京新聞には黒岩さんの本の書評(評者は黒古一夫筑波大学教授)が出ていたみたい。

*1:正しくは「故人の夫」(伊藤為吉)と思われる。