神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

南博『日本人論』でおなじみの人達に出会う


近く岩波現代文庫から刊行される南博『日本人論』には、このブログでおなじみの人物が登場する。

独自の精神分析学の角度から日本人の優秀性を「科学的に論証」したのは、大槻憲二の『科学的皇道世界観』である。

ユニークな日本人優秀論を提唱した漢方医中山忠直の著書を紹介しよう。中山は『日本人の偉さの研究』で、西洋崇拝を強く批判し、「明治は外国の盲目的崇拝時代、大正は外国文化の批評時代で、昭和は新日本文明の確立時代」だと宣言する。(中略)中山は続いて『我が日本学』で再び日本民族優秀説を展開した。

日本ファシズムの理論的指導者とされた哲学者藤沢親雄は『日本的思惟の諸問題』で、「日本民族科学」の樹立を目指した。

桜沢如一の『「未開人」の精神と日本精神』は、フランスの人類学者レヴィ・ブリュールの『未開社会の精神』を紹介しながら、南方の「未開人」は立派な世界観を持っており、そこに日本精神の原型が見られると主張する。


それにしても、南先生は、色んな本をよく見つけたもんだね。