神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

内務省への納本前に配られた『木の津の遺蹟』(願泉寺、昭和9年3月)

西部古書会館で見つけた内務省検閲原本である『木の津の遺蹟』(願泉寺、昭和9年3月)については、「木津宗一編『木の津の遺蹟』内務省検閲原本」で紹介したところである。そこでも紹介したように、内務省へ納本した正本の奥付は、昭和9年3月10日印刷、同月20日…

東寺ガラクタ市で『全国趣味品蒐集家一覧表』を100円で拾う

毎月第1日曜日は東寺でガラクタ市が開催される。何回か行ったが、紙ものはさっぱりであった。ところが、先日段ボール箱を漁っていると『全国趣味品蒐集家一覧表』なる一枚物(以下「一覧表」という)を発見。おそるおそる値段を聞くと、「100円でいいよ」と。「ど…

ぐろりあ・そさえてのPR誌『文学通信』創刊号(昭和15年11月)

『神保町が好きだ!』12号(本の街・神保町を元気にする会、平成30年10月)特集「いま、出版社のPR誌はこんなにおもしろい!」を皆さんは入手されたでしょうか。私は2部入手して、1部はヨゾラ舎に進呈しました。もう少し入手しておけば、もっと関西の知り合いに…

明治41年京都御苑内の京都府立図書館で法学を勉強する若者がいた

京都府立図書館は明治31年6月京都御苑内の博覧会協会東館を借り受け、開設された。その後、明治42年4月に現在地の岡崎に移転して開館したので、今年で岡崎開館110周年ということになる。そのため、2月24日(日)まで同図書館で記念展示「京都府立図書館 岡崎110…

映写機や映画の製作輸入会社アクメ商会のPR紙『アクメニュウス』

おもちゃ映画ミュージアムで2月10日まで「国産アニメ誕生102年 パイオニアの一人、北山清太郎関連の資料ミニ展示」が開催された。しかし、いつでも行けるとうかうかしてたら終わってしまった。さて、津堅信之『日本初のアニメーション作家北山清太郎』(臨川書…

反町茂雄の従弟反町十郎が敗戦直後東京美術学校に出現

東京美術学校長上野直昭の日記『上野直昭日記』(ぎょうせい、平成9年3月)に反町茂雄の従弟反町十郎の名前を発見。 (昭和二十年) 九月十二日 (略)反町茂作来る。弟が社長たる英工社に図案設計品を求む。(略) 九月二十一日 (略)村田と相談の上反町氏へ小島宗一…

東京美術学校の小場恒吉に依頼した日比谷図書館の蔵書印

『上野直昭日記ーー東京芸術大学百年史東京美術学校篇第3巻別巻ーー』(ぎょうせい、平成9年3月)に都立日比谷図書館(現・千代田区立日比谷図書文化館)の蔵書印が出てきた。 (昭和二十一年) 六月十八日 (略)日比谷図書館伊沢万治来る。蔵書印の件也。小場をさ…

小村雪岱が初めて挿絵を描いた『をとめ』創刊号(千章館、大正5年1月)をゲット

今日も今日とて古本市へということで、2月8日京都古書会館の古本まつり初日に行ってきた。するとキクオ書店出品、1500円で『をとめ』(千章館、大正5年1月)を発見。絵葉書欠で全体的に状態は悪い。目次を見ると、江見水蔭「壮絶快絶/女子冒険 龍女虎女」が載っ…

明治24年神保町に移転した高岡書店(現・コミック高岡)が3月末に閉店

神保町のコミック高岡が3月末に閉店とのこと。「まんたんウェブ」によれば、今はコミック専門店だが、高岡書店として明治20年代後半に開店し、100年以上の歴史を有するという。『出版文化人名辞典』4巻として復刻された後藤金寿編『全国書籍商総覧』(新聞之新…

前衛画家前田藤四郎の喫茶エピナール

先月橋爪節也先生の講演「大大阪の時代と前衛絵画ーー前田藤四郎の場合」*1を聞いてきた。その中で前田が喫茶店を経営していたという話が出た。架蔵の大阪市立近代美術館建設準備室編『前田藤四郎ーー‘‘版’’に刻まれた昭和モダニズム』(東方出版、平成18年2月)…

ワキヤ書房の脇清吉とイスクラ書房の黒木重徳

「ワキヤ書房の脇清吉」で言及した脇は古本界では無名の人であるが、近代デザイン史、広告史では有名な人であった。ユクノキさんには徳冨蘆花家で下男をしていた時に盗写した森近運平の獄中書簡を収録した『三十八年めの告白』の著者として知られているかもし…

善行さんの「古本ソムリエの日記」が再開されました(^_^)

はてなダイアリーの更新ができなくなり、山本善行さんのブログ「古本ソムリエの日記」の更新が止まっていましたが、はてなブログの方で再開されました。ただし、まだ試行錯誤されているようではてなダイアリーの過去の記事の移行はされていません。 「古本ソム…