神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ホノルルで刊行された高畠華宵装幀の横山松青句集『アイカネ』

いつもお世話になっている三密堂書店の100円均一コーナーで箱の背に『アイカネ 横山松青句集』と書かれた本を発見。句集には興味がない上に未知の人物なので通常なら黙殺だが、最近句集の中にも生前興味深い経歴を有した人物の遺句集のような物があると気付…

小島威彦をしきりに気にする『風車』同人の相良次郎

永松定『二十歳の日記』(河出書房新社、昭和35年6月)に小島威彦が出てくる。 (昭和五年)七月五日 (略) ヴァーニジア・ウルフの本が、三省堂に来ていることをきく。相良、早まった結婚生活に少しあきたらぬようすで、「風車」をやっている連中のことや、小島(…

後藤静香が創設した希望社の社会教化事業要目(大正14年1月現在)

後藤静香の希望社の機関誌『希望』8巻1号、大正14年1月をシルヴァン書房から400円で入手。集めるつもりは全然ないが、どんな雑誌だったのか見本に一冊確保。大正14年1月現在の「希望社社会教化事業要目」が載っていたので、紹介。 (著述及び出版) 月刊『希望…

冨山房新社屋本建築設計平面図

去年だったか善行堂で冨山房のPR誌『読書界』3冊を入手。昭和3年10月号には庄司浅水「読書と家庭」掲載。『日本家庭大百科事彙』への反響として、 永く待つた末漸く入手いたしました。立派な出来栄、特に家庭的記事の詳細な点親切の編輯に満足しました。(…

佐々木惣一宛山本有三の参議院全国区立候補の案内葉書

これも天神さんの骨董市で200円。佐々木は京大教授で憲法学者。先日家で誰ぞらに京大総長と嘘を言ってしまったが、立命館大学学長でした。葉書の内容は、安倍能成・大内兵衛・志賀直哉・長谷川如是閑・正宗白鳥らが山本有三を参議院議員全国区の候補者として…

みやこめっせで拾った満洲冨山房の値札半券が付いた古本

古書展の初日は人も多く気忙しく、ゆっくりと本を調べる時間がない。わしがこのしょーもない棚を見てる間に林哲夫氏や書物蔵さんがトンデモない本を拾ってるかもしれないと考えると、気ばかりあせってしまうのである。その点2日目以降だと客の数も減り、ある…

飛鳥園内新しき村奈良支部の新藤正雄宛柳宗悦講演会の案内葉書

天神さんの骨董市で拾った葉書。「奈良博物館横 飛鳥園内」の「新しき村奈良支部」から天理中学校の新藤正雄宛葉書である。消印は不鮮明で3(又は2)年11月17日。 新しき村奈良支部は、『武者小路実篤全集』18巻(小学館、平成3年4月)の年譜によると、 大正15年…

明治期の京都における染織図案史の修正を迫る『京都図案会誌』を発見

京都図案会事務所発行の『京都図案会誌』を掘り出した。2号が明治37年7月、3号が同年9月、7号が38年4月発行である。編輯兼発行者は北村直次郎、後に三越大阪支店美術部の主任になる人のようだ。サイズは新聞紙半裁大(縦43cm、横28cm)で4頁。第2号と第3号は毎…

死してなお公職追放となった満川亀太郎

『二級河川』17号(金腐川宴游会、平成29年4月)*1に掲載されたトム・リバーフィールド「『公職追放に関する覚書該当者名簿のメディア関係者・文化人五十音順索引』」で驚いた該当者は、満川亀太郎でした。満川は昭和11年5月に亡くなっているので、当然該当者…