神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『精神統一』も『太霊道之教義』も持ってた創刊号コレクター神原甚造

太霊道』創刊号(宇宙霊学寮、大正6年11月1日初版・同月20日51版)を入手。発行兼編輯人は、伊藤延次。CiNiiで検索すると、香川大学図書館神原文庫と東京大学明治新聞雑誌文庫が創刊号を持っていた。神原文庫って何だっけなあとホームページを見てみると、戦前大審院判事を務め、戦後は香川大学初代学長になった神原甚造の蔵書であった。「神原文庫分類目録」中の「創刊号雑誌」(正・続)を見て、たまげた。『催眠術』(大学館、明治37年)や『変態心理』(日本精神医学会、大正6年)だけでも「へぇー」と思うが、どこにもないと思っていた『精神統一』(精神統一社、大正10年)があるじゃありませんか。それに、『太霊道之教義』(太霊道本院、大正5年)なんてのもある。これは・・・。どちらもCiNiiではヒットしなかったものだ。
他にも、『心霊研究』(大日本心霊現象研究会、大正10年)、『神秘研究』(東洋神秘学会、大正5年)、『心身之研究』(心身研究会、大正4年)なんてのもある。このブログの読者のあなたも是非とも閲覧してみてください。その時大切なのは、自分の知っているタイトルの雑誌を探すだけでなく、網羅的にすべてのタイトルの雑誌を見てみるとよい。もしかしたら、「そんな雑誌がこの世に存在したのか」という未知の雑誌を発見できるかもしれない。
さて、気を取り直して、同文庫の「和漢書之部」を見てみると、『創刊号雑誌目録』!!がががが。イロハ引で、神原自筆だと(◎-◎;)ちなみに、同文庫では創刊号雑誌を1036冊所蔵しているようだ。他にも、『書誌に関する新聞切抜帖』。これは、出版広告の切り抜きかな。オタどんの命により、誰ぞを派遣せねば。
なお、同文庫の一部は国文学研究資料館近代書誌・近代画像データベース」で見られる。
ところで、神原は明治17年香川県生まれ。同じ香川県丸亀市の判事の妻長尾郁子が千里眼事件で活躍した明治末期には、20代半ばであった。事件をどう見ていただろうか。