神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

黒岩比佐子さんの「近況報告」

昨年亡くなられた黒岩比佐子さんは筆まめな人で、日本ペンクラブの会報の「会員短信」で近況報告を見ることができる。

・最近、古本蒐集にはまってしまい、部屋中古本に占領される日も遠くなさそうです。それにしても、百年も前の本の方が装幀などすばらしいのはなぜでしょう。(356号、2003年3月20日
・いろいろなことが周囲で起こり、世の中とはこういうものか、と驚いています。(358号、2003年7月1日)
・来年出版予定の村井弦斎の評伝のため、受験生のように規則正しい(図書館通いなど)生活をしています。(360号、2003年10月1日)
・評伝執筆中の村井弦斎に関する新たな資料が出てきて、あわてたり、喜んだり・・・。評伝というのは恐ろしいものだと痛感。(363号、2004年4月1日)
・6月下旬に岩波書店より『「食道楽」の人 村井弦斎』が刊行されます。出版にこぎつけるまでの日々を振り返ると胸がいっぱいになります。(365号、2004年8月1日)
・ほぼ10年ぶりに10日以上の休暇をとり、スロベニアクロアチアをのんびり旅してきました。美しい景色は、戦火と隣り合わせだという事実に胸を衝かれました。(366号、2004年10月1日)

黒岩さんが初めて古書展に行ったのは2000年頃(1月24日参照)だが、上記によると2003年の段階で古本蒐集にはまってしまっているようだ。この後も、短信に名前はあがるが、ブログ「古書の森日記」が2004年9月から始まり、近況はそちらでもわかるので、省略しよう。なお、黒岩さんは同クラブに2001年に入会しているが、推薦者は阿刀田高五木寛之である。