『森茉莉かぶれ』を読んだ。だからというわけでもないが、弟の森類の結婚前後の様子を幾つかの日記で見かけたので記録しておこう。
昭和16年1月10日 六時森類氏にまねかれ妻と行く。新婚の女、その父母(安宅安五郎夫妻)、小堀四郎、杏奴。まり同座。九時かへる。 (木下杢太郎)
3月24日 ○午後、森類サンヲ訪ヒ、結婚ノ祝意ヲ表ス (斎藤茂吉)
3月29日 ○午後五時ヨリ帝国ホテルニ森類<明治四十三年二月十一日生>(三十一歳)、安宅美保[ママ]新婚祝宴ニノゾミテーブルスピーチヲシタ。小林勇氏ト共ニ帰宅ス。 (斎藤茂吉)
4月13日 三時過森類、新夫人、安宅安五郎夫婦、小堀四郎、礼物をもちて来訪。 (木下杢太郎)
5月2日 森類夫妻、同茉莉、来る、安宅夫妻 九里*2来る、 (志賀直哉)
注:( )内は日記の筆者。
類は、洋画家安宅安五郎の長女美穂子と結婚。木下杢太郎夫妻は媒酌人、小堀四郎・杏奴夫妻は親代わり。
これで、森類の結婚式の日が判明した。もっとも、新聞等にも出ているかもしれないが。
追記:『週刊朝日』に海野弘氏による『日本の有名一族』の書評があった。
いつのまにか「はてな」へのデビューをしてから2年を越している。