神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

杉浦非水装幀のドストエフスキー著・三浦関造訳『カラマゾフの兄弟』(金尾文淵堂、大正3年)

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先日の大阪古書会館たにまち月いちの古書即売会では、ある雑誌の創刊号を拾ったが、それについては別途皆さんが知る機会があるかもしれない。今回は、矢野書房出品のドストエフスキー著・三浦関造訳『カラマゾフの兄弟』第1巻(金尾文淵堂、大正3年10月)。箱の背欠、裏見返しに「近藤蔵書」印。端本だし、迷ったが何しろ金尾文淵堂本で300円なので購入。木股先生が先に見つけていたら買っていただろうか。装幀杉浦非水、口絵岡野栄。かわじもとたか氏の労作『続装丁家で探す本追補・訂正版』(杉並けやき出版、平成30年6月)に杉浦装丁本は268冊挙がっているが、本書は含まれていない(←正編の方に挙がっていました。)。なお、三浦関造の兄、三浦修吾訳のエドモンド・デ・アミーチス『愛の学校』(文栄閣・春秋社、明治45年6月)が挙がっていた。ちなみに、かわじ氏の本は自費出版でかろうじてまだ在庫はあると思うので、品切れて古書価が高くなる前に買っておこうね。
本書については、「三浦関造とカラマゾフの兄弟」で紹介したことがある。確か、萩原朔太郎が読んだドストエフスキーはこの三浦訳だったと思う。

続装丁家で探す本 追補・訂正版

続装丁家で探す本 追補・訂正版

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『北方人』31号(北方文学研究会)を御恵投いただきました。盛厚三様、いつもありがとうございます。
・釧路文学館で10月26日から3ヶ月間「中戸川吉二展」開催とのこと
西荻モンガ堂で4月18日(木)から5月12日(日)まで(水曜定休)「追悼 上野紀子装丁本展」開催とのこと。かわじ氏の企画。私も見に行く予定です。