グーグルブックスで発見したのだが、伊藤隆『昭和十年代史断章』(東京大学出版会、1981年9月)でスメラ学塾に言及していた。『矢部貞治日記』銀杏の巻から昭和16年9月1日の条の次の一節を引用している。
末次大将は、この二三日中に東亜建設同志会の会長を辞し、更に又大政翼賛会協力会議議長をも辞して自由になった。それは先般天川勇君の言ったゐた自己清算の一過程であらう、今一つスメラ学塾を清算しなければ、完全な清算ではあるまい
そして、「スメラ学塾」に注を付して、『昭和十六年中に於ける社会運動の状況』を引用している。同書の記載内容については、私も「スメラ学塾の機関紙「スメラ文庫」」で言及したことがある。伊藤先生がスメラ学塾についてもっと研究されていたら、私の出る幕などなかったであろう。
- 作者: 伊藤隆
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 1981/09/01
- メディア: 単行本
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