神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

孝行娘の黒岩比佐子『明治のお嬢さま』(角川選書)

婦人公論』2009年3月7日号の「私の書いた本」で、黒岩比佐子さんは、次のように語っている。

数年前から古書の魅力にとりつかれて明治時代の女性誌をたくさん集めていたこともあり、編集者に「明治のお嬢さまのことを書いてはどうですか」と提案されたのが、執筆のきっかけでした。とはいえ、私は最初、華族の令嬢に関心はなかったんです。生まれたときから恵まれていたお嬢さまより、貧しい中で苦労して這い上がった女性の人生のほうが面白いですから。(笑)

最初は乗り気ではなかったようだが、結果的には売れて、親孝行の「お嬢さま」となった。もっとも、数年がかりで書いた本があまり売れず、資料代の元をとるのがやっとだったという黒岩さんにとっては、3ヶ月で書いてしまった本が売れるというのは、複雑な思いだったかもしれない。

今日は、19:30〜第4回「本の現場シリーズ 角川学芸出版・滝口百合さんが語る『明治のお嬢さま(黒岩比佐子 著)』」。同性の編集者が見た黒岩さんは、男性の編集者とは一味違った黒岩像を教えてくれるか。
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