神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

高円寺の古本屋にして芥川賞受賞者の寒川光太郎


埴谷雄高「戦争の時代」*1によると、

寒川光太郎はその頃芥川賞をもらつたばかりであつたが、私達は彼を文学者として知つているというより、よく本を売りに行つた高円寺の古本屋の親父として知つていたのである。


古本屋の親父にして、芥川賞受賞者!
ほんまかいなと思ったが、『日本近代文学大事典』に、「(昭和)一二年上京、自営の古書店を家人にゆだねて創作にはげみ、一四年七月「創作」創刊号に『密猟者』を発表、同年下半期の第一〇会芥川賞を受賞した」とある。


もしかしたら、古本屋にして直木賞受賞者の出久根達郎氏が、寒川について何か書いているかもしれないね。

*1:日本読書新聞』昭和33年3月31日、4月7日・21日。『埴谷雄高全集第四巻』所収