神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『我等』でサンカ論を読む


なぜか『我等』を読む。
大正9年10月号に森眞琴「山窩の話」なる寄稿を発見。
『歴史民俗学』20号の「サンカに関する文献110」にも記載されていないので、参考として記録しておこう。サンカの研究者が私のブログを読んでいるとは思えないが、いつかググって到達することもあるだろう。
内容の紹介はしないけれど、末尾に附言として「本論文のために有益なる助言を下すった小生の父森男一氏、及び静岡警察署長、時事新社員鷹野彌三郎氏は[ママ]深謝の意を表する。」とある。


筒井功『サンカの真実 三角寛の虚構』(文春新書)は労作なのだろうけれど、三角寛のサンカ・ワールドに魅せられた一人としては、夢が破壊されたような感じ。元々三角にいかがわしさを感じていた正道の研究者は勿論、周辺の研究者・愛好者からも三角が見放されるかと思うと、なぜか残念に思ってしまう。


追記:鷹野の『山窩の生活』の序に、森眞琴の論文は鷹野の新聞連載の剽窃であることが記載されていた。知っていて、文献リストに挙げていないのかもしれないが、注釈付で記載しておいてほしいものである。