神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

レイキ・ハンドで(ウソ)『臼井霊気療法及公開伝授説明書』を発見

山本善行氏が善行堂を開店して古本行脚を引退(?)する前は、その掘り出し物を見つける神業をゴッド・ハンドと呼ばれていたものである。これに対して、同じ『sumus』同人で僧籍を有する扉野良人氏はブッダ・ハンドと言われたりしていた。では、善行氏に代わって勝手に均一台のパトロールをしているオタどんはどうかというと、近代ピラミッド協会吉永進一師匠直伝のレイキ・ハンドである(ウソだよ)。
先日も某書店の100円均一台を覗いたら、『心身改善臼井霊気療法及公開伝授説明書』(臼井霊気療法学会)を発見。14頁の冊子。奥付はない。「霊授規定」に「故肇祖臼井甕男ノ後継者ヲ心身改善臼井霊気療法ノ宗家ト称ス」とあるので、初代会長臼井の亡くなった大正15年3月以降の発行ということになる。また、吉永師匠に昭和8年*1の本書を見せていただいたが、そこで第2代会長となっている牛田従三郎が本書では6名の大師範の一人に留まっているので、同年以前の発行ということになる。
霊気(レイキ)の研究をしている人なんて、亡くなった井村宏次や吉永師匠くらいかと思っておったが、先日の京大人文研の研究会に2名ほど来ておられたので、驚いたことであった。まあ、わしが知らなかっただけだが。
さて、この一冊だけなら「そんなこともあらーな」ということになるが、にゃんと寸葉会で臼井霊気療法の免状を発見。何でも持ってる吉永蔵書にもない超レアな一品である。文面は「心身改善臼井霊気療法第六等ヲ霊授ス/大正十五年九月廿九日/宗家/霊授者牛田従三郎」である*2。「霊授規定」によれば、六等は最低の等級で最高は一等である。臼井が亡くなって間もない時期の免状である。授与された人物の経歴を調べると、当時数え42歳、その後霊術家にはならなかったようで、それなりの名士になっていた。
参考:「渋沢栄一と霊術家

*1:『奇なるものへの挑戦 明治大正/異端の科学』(岐阜県博物館、平成26年7月)28頁には昭和14年版の書影が載っている。

*2:同じ人物に昭和2年に第五等を霊授する免状も売っていたが、そちらは買わなかった。