神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

柳瀬正夢と柴田宵曲の出会い

柴田宵曲翁日録抄(8)」『日本古書通信』昭和57年2月号に柳瀬正夢が出てきて驚いた。

(大正十一年)
十二月二十八日 雨後霽
(略)亜石氏へ電話かけ、秋蘿氏と共に読売に寄る。柳瀬正夢氏に逢ふ。(略)

当時柴田は数え26歳、柳瀬は数え23歳。どちらもまだ無名の青年だったが、どうして知り合ったのだろうと思ったが、比較的容易に推測がついた。柴田は『日本近代文学大事典』によると、「大正一一〜昭和八年土上同人」。柳瀬は『柳瀬正夢1900-1945』(読売新聞社・美術館連絡協議会、平成25年12月)の「柳瀬正夢年譜」によると、大正11年6月「新興俳句雑誌『土上』にスケッチを寄せはじめる」 。俳句雑誌『土上』が二人をつなぐ接点のようだ。